ゆずれない思い

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お互いの将来について話し合って…、 やっと、出した結論…。 「祐ちゃん、もう別れよう。たぶん無理。」 私の言葉に、祐ちゃんは信じられないという顔をして、私を凝視し続けた。 「なんで、そうなる?たった1年だぞ? 1年だけ待ってくれれば、俺たち結婚できるんだ。何が不満なんだよ!」 逆ギレか…。 今、私の側でギャンギャン言っているのは、3年、いや4年近くつき合った彼氏、榊 祐介29歳。 私より2歳年上のサラリーマンで、1年間の海外赴任が決まったと言う。 最低1年、もしかしたら2年、3年になるかもしれない。 27歳の私、駒井 沙都。 なんで、彼は最初から一緒に行こうと言わないんだろう。 その時点で終わってるよね、私達。 来年28歳ならまだいい、もうすぐ誕生日なんだから、来年の私は29歳なんだ。 再来年、祐ちゃんが戻って来たとしても、既に30歳なんだよ、私は。 私に待てなんて、どの口が言ってるんだよ! 25歳からつき合って、今年はプロポーズされるんじゃないかって、勝手にだけどワクワク期待してたわよ。 これってプロポーズなの? 思ってたのと違うし!全然違う〜。 「沙都…、俺たちダメなのか?」 祐ちゃんが、私を抱きしめる。 バカ、好きに決まってるじゃない!3年以上も一緒にいたんだから。 だから、余計に悔しいわっ!
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