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終わりにおきまして
さて、読者諸君には『古血』氏に代わり謝意を表させていただく。
お読みいただき、本当にありがとうございました。
以降、いつもの通り、私の独り言という名の妄想が記される。
なので、そんな『無駄なもの』を読みたくないあなた、お疲れさまでした。また逢う日まで!
この度は読んでくれて、本当にありがとうございました!
さて、読者諸君は『ゾンビの経済効果』について考えたことがあるだろうか?
テレビでも段々取り上げられるようになってきたが、五大都市がゾンビ禍に晒されたことによって、経済が派手に動いた。
例えば、もうこりごりと都会の人間が田舎に移住し、逆に今がチャンスと田舎の人間が上京する。激しい人の流動が現在進行形で続いているのだ。
人口が減った事により、税収が減ったと主張する人がいる。
一方で、医療費をはじめとする、公的支出が減じたと主張する人もいる。
少子高齢化に歯止めがかかった、とまで言う人もいる。
何にせよ、『618』というカンフル剤の効果が目に見えてくるのは、数年後の事だ。
さて、この度『災害救助特別法』なるものが国会の審議にかけられる見通しになった。
これは『618』に関して、国が地方公共団体、日本赤十字社その他の団体及び国民の協力の下に、応急的に必要な救助、援助を行い、社会の秩序の回復、及び保全を図ることを目的とする法案である。
簡単に言うと――『ゾンビで被害のあった地方に政府がお金を援助する』というものなのだ。
ところで、先に述べたような『ゾンビの経済効果』の範囲外にあった地域はどうなるのであろうか?
そう、例えば――この会場があるような地方の辺鄙な場所はどうだろうか?
経済は動かず、チャンスを求めて人の流出が加速。
さあ、どうする?
読者諸君も、こんな話を聞いたことがあるのではないだろうか?
某都市の下水道は今でも自衛隊が掃討作戦を展開するほどゾンビがうようよいるらしい。その為、下水道の保全、監視等に莫大な金がかかっているのだそうだ。
先に述べた『特別法』が適用される見込みはかなり濃厚であろう。
つまり、逆に考えると『ゾンビがいる地域には金が落ちてくる』とも言えるのだ。
なら、ゾンビを作って下水に閉じ込める自治体が出てくる可能性は?
そんな馬鹿な話が、と殆どの人は笑い飛ばすだろう。だが、死者が歩いてしまった今となっては、どんなに馬鹿馬鹿しかろうが、『絶対にない』とは言い切れない……と私は考える。
くれぐれも人の多い場所に気を付けられたし。
では、読者諸君! また何処かで!
了
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