第一章:ヒトを喰らう者たち

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バサバサッと翼を広げて悪魔たちがアジトから出てきた。その中心には首領らしき姿がある。雄々しい真っ黒な翼に金色の瞳が特徴的だ。 基本的に首領は他の悪魔とは違う形をしている。一般的には赤色の瞳の色は金色に輝き、真っ黒な翼は艶がある。戦力も桁違いだ。 「たった二人で来るなど、俺たちも侮られたものだな」 そう言って悪魔の首領を私の方に目を向けた。そして口角をうっすらと上げる。獲物を定めた瞳だ。 「お前たち、あの女には手を出すな。あれは俺が喰う」 首領が男のときは大体、私が標的になっていた。結局は悪魔も人間と同じで男は女が好きだし、女は男が好きなのだ。 私は首領が攻撃を仕掛けてくる前に時雨から離れると氷を溶かして水に戻すと纏った。そして刀で地面をトントンと叩き氷を出現させた。 「首領は引き受けるわ、後はよろしく。」 「はぁあっ?!」
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