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「"雪女"__私に力を貸して。」
「お前は氷使いか。前回の女は、毒使いだったぞ。毒のわりには身体は旨かった」
以前、毒使いのA級警備隊の隊士と雷使いのA級警備隊の隊士がこの街に向かったきり帰って来なかった。
やはり、女の方はコイツが喰ったのね。
毒使いのS級隊士の教え子だったのもあってちょっとした有名になっていた。毒を使うにしては可愛い顔立ちをした少女だったと思う。
「さて、お前はどんな味がするのか。今から楽しみでゾクゾクする」
「・・・私も、今からお前を殺れると思うとゾクゾクするわ。」
槍となって降ってきた翼を氷の槍で防ぎながら避けると腰にさしてある刀を手にして悪魔との距離を縮める。
刀で円を書き氷を出現させ、悪魔の頭上へと振り落としそちらに気を反らさせた。悪魔の翼の刃が氷を砕くと同時に刀を振るう。
キィンー!と刀と硬い翼が交わった。
反応速度が速いと思った。
確か毒使いの少女は毒を使う者の特徴として素早さが売りだった。そして些細な傷を付けそこから毒を刷り込む。
その速度に付いていくことができる悪魔というわけだ。
なら__まだヤツは本気を出していない。
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