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オロチの行方~プロローグ
トアル森のハズレに─
一つの陰が歌っていた。
その歌に、呼応するかのように森がさざめく
ケレドその歌は、どこか悲しげなところがあった。森もそれをナグサメルヨウに動いている気がした。陰は、その事にきずくと、申し訳なさそうに、口を開いた。
「ごめんね。慰めてくれてありがとう」
そう陰が言うと、森は、ウレシソウニ左右に揺れた
「お礼に、楽しい歌を歌おう❇️」
そういって、さっきの雰囲気を消すように、テンポのいい歌を、歌い出した。さっきと違い森も楽しそうに、動いた。
やがて、歌い終わると陰はいった。
「僕ね、しばらくここにこれないんだ。」
陰は悲しげだった。
森もそんな陰を名残惜しげに、だが同時に励ますように、ゆれた。それを見て陰は、嬉しそうに、いった。
「また、いつか絶対にここに来るから」
そういって陰は、寂しそうにそこを離れた。
陰が去ったあとの森は、とても寂しそうに揺らめいていた。
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