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ロボ埼さんキス拒否バズーカ事件
さて、デートに関してはほぼ説明をし終えた。
問題となる事柄は二つ。
1.プレゼント交換
ロボ埼さんからは手編みのマフラーをもらった。机に突っ伏している今も首に巻いたままであり、とても暖かい。
俺からは安物だが指輪をプレゼントした。
この指輪を俺はロボ埼さんの右手薬指にはめた(さすがに左手は恥ずかしかった)
ロボ埼さんは、俺が渡した指輪の安っぽさに、将来についての不安を覚えたのではないだろうか。
外見は女の子だが、ロボ埼さんの中身はおっさんである。
おっさんだからこそ、経済的な面での判断はシビアであり、俺の渡した指輪から「この程度の経済力の人間と、将来を誓い合うのは無理」そう判断されてしまい、「ロボ埼さんキス拒否バズーカ事件」へとつながったのではないか。
2.口づけ失敗
この日のために俺は、綿密なリサーチを行っていた。
景色が良く、人通りが少なく、ロマンチックなキススポットを捜し歩いたのだ。
結果、街のツリーの前に人通りが全くなくなる空白の3分間を発見したのだ。
俺は、そのことを隠し、空白の3分間へロボ埼さんを誘導し、プレゼント交換で雰囲気を作り、いざキッスへと踏み切った。
途中までは良い感じだった。
ロボ埼さんもキュイーンと瞳のレンズを収納し、キス待ち状態になり、俺は心の中でガッツポーズをしながら、顔を近づけた。
けれど、後3センチという所で、ロボ埼さんの口からバズーカ砲が発射され、ロボ埼さんは逃げるように帰宅。
その後ラインでの連絡も付かず、俺はいまだにバズーカを受けた衝撃が抜けきらず、髪の毛がアフロである。
これが、「ロボ埼さんキス拒否バズーカ事件」である。
キスに至る過程において、なにか問題があったのではないかと言う可能性だ。
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