244人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
22. 帰って来た所長
「ただいま〰️。
あれ?
岡野さん?
まだいたの?
介護のお母さん大丈夫?
もう、夕飯の時間とっくに過ぎてるよ」
「大丈夫です。
遅くなるから妹が来てくれてます。
昼間に妹に頼んでおきました!」
「そっか。じゃあ!
3人でご飯食べに行こうか?
おごるよ」
「やった~!(*≧∇≦)ノ」
3人は近くの"レストラン坂東太郎"の個室でお蕎麦と寿司セットをおごってもらった。
「所長。中西さん大丈夫ですか?
岡野さんから聞きました!」
「そうか。
主任と昼間すれ違ったからバレバレだったよな。
何処に行くんだろうと思ったろ?
なんせ、支社とは反対方向に走ってたもんな。
まあ。中西さんの件は主任も夜働いてるの知ってたから…無理してんなあって思ったから、いつかはこうなるかとハラハラしてたけどな。」
「そうですよね。
どちらか辞めないといくらなんでも体が持たないですよ!」
「確かに。
あれから親子で入院になって、親御さんに来て貰って話をしたんだ。
それでだね。ここを辞めることになった。」
「えーっ!
何でですか?
キャバクラの方を辞めればいいじゃないですか?
中西さんは仕事はきちんと出来てますよ!
たった1ヶ月で完璧覚えたのは今までの事務員で、初めてですよ!
愚痴も悪口も言わないで!
どうして辞めさせるんですか?
所長の都合ですか?」
「岡野さん?
そんなに私を責めるなよ。
私の都合ではないよ。
親御さんの都合というか、子供さんの為だよ」
「子供さんの為?
会社の事務員よりキャバクラの方が教育にいいんですか?
夜お母さんが居ないのに何処にキャバクラの良いところがあるんですか?」
「何をそんなにキレてるの?
良く聞いてね。岡野さん?」
所長は会社を辞める話を静かに話し出しました。
最初のコメントを投稿しよう!