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「一体なんだって急にそんな事を? 話してくれ。俺のどこが不服?」
妙な事に、ルドーニが一歩進むと、その分一歩ヴァフィラが後退する。
まるで彼を、近づけまいとでもしているようだ。
「私の傍に寄るな」
「なぜ?」
「私が愚かだったんだ。少しばかり優しくされて、調子に乗って。毒の血を持つ魔闘士は、好いた人間など作るものではなかったんだ」
どうしていきなりそんな事を。
考えるより先にルドーニはヴァフィラの元へ駆けより、しっかりと抱きしめていた。
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