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やめろ放せとヴァフィラは散々もがくが、体格の上回るルドーニにすっぽり抱かれてしまうと手も足も出ない。
その上この男はルドーニの耳元で囁き、甘く低い声を送り込んでくる。
骨を通した振動で、痺れさせてくる。
「せめて理由を。このままじゃあ、俺は死んでも死にきれねぇ」
「死ぬ、と言うな!」
今までで一番怒気をはらんだ声に、ルドーニは眉根を寄せた。
「ヴァフィラ、やっぱり自分の毒で俺が死ぬんだ、って考えてる」
「さっきから言ってるだろう」
でもどうして、とルドーニは重ねた。
今まで巧くいってたんだ、俺たちは。
今さらヴァフィラの毒で死ぬなんてこと……。
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