54人が本棚に入れています
本棚に追加
何にせよ、今までなら『別れる』と切って捨てるような言い方をしていたヴァフィラが、ここまで自分を曝け出し素直になっている。
ここはこちらも正直に話すのが、フェアというものだろう。
冷静になれば馬鹿げた考えになってしまった作戦を、ルドーニはヴァフィラに告白した。
「さっき俺が飛び込んできた時、いきなり『寝よう』なんて言ったよな?」
「うん……」
「実はさ、もっと耐性をつけなきゃな、って思ったンだよ」
「耐性?」
「精液や体液が血液と一緒だ、って言うんなら、もっともっと飲んで舐めて、体の中へ取り込んで」
は、とヴァフィラは顔を上げた。
「まさか、それで毒を克服しようと」
「当たり」
最初のコメントを投稿しよう!