二話 [それぞれの気持ち]

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21XX年1月2日PM12:50 秘密基地 会議室 「…全員、映像から目を離すな、絶対に」 その言葉を鵜呑みにしモニターを観ていた 数分間に渡って動いていた変死体は パタリと動くのを辞め しばらく経つと… 6人は信じられない映像を目にする 「嘘だろ…」 「どうして……」 「こんな事って…」 「…………ノー」 「ありえないって」 「…ふざけんな」 全員が怒りに狂いそうだった 「これが現実だよ皆」 カナタも必死で怒りを抑えていた 6人が観ていた映像には 動こかなくなったかと思えば 急に指から順に激しく動き出し 身体全体が震えだし暴れだした 徐々に変死体が変化を起こし 原型が無くなるまで壁やら地面やらに自身をぶつけ残り血を散らかし始めた 5分かけ暴れだした死体は動きを止めた 寒い中 変死体に体温が上昇し血で蒸気が発生し 周辺を囲った しばらくして蒸気が無くなり始め そこから原型を無くしたはずの変死体が姿を現し実体を取り戻していた 体付きが明らかに変わり丸裸で 無かったはずの頭も元に戻っており 背を向けポツンと血だらけで立っていた カナタは顔にピンを当てズームする すると次の瞬間! 背を向けていたはずの元変死体は カメラに向かって殺意を放ち目を向けていた そしてカナタは音量を上げると 直ぐに元変死体は言葉を発する 「処ス」 元変死体は言葉を発して直ぐに空に向かって飛び跳ね そこからE.D.Oが必死で足取りをたどったが 誰一人と彼を見つける事は出来なかった そして何より 現場には一滴の血痕も痕跡も見つからなかったのだ… カナタは モニターの映像を止め明かりを点けた 「直球に聞く、皆どう思った?」 全員が下を向き黙ってしまった 「まぁ、そうだよね。 じゃあさ、 自己紹介がてら素直な意見が欲しいな? なんで今なんだと言いたいと思うし、 辛いと思うけど今後の為にも仲を深めて欲しいんだよね」 始めは躊躇(ためら)ったがカナタの言う事は聞かないとと全員が頷いた 「ありがとう。ごめんね。 まずはミクちゃん、お願い」 頑固そうな女性を指名した
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