二話 [それぞれの気持ち]

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21XX年1月2日PM1:55 秘密基地 会議室 「…俺は父や母みたいなヒーローになるのは無理かもしれない… そんな勇気は無いし、力もない。 これからどうなるのかも、 どうすればいいのかもわからない… 映像を観て、 助けさえ求められなかった虚しさ、 苦しさ、辛さ、悲しみ、全てが俺には重くて、 重すぎて耐えきれない…! けど、、、 それでも……助けたいと思ってしまった。 これはきっと…ヒーロー達の血なのかもしれない。 俺はね、ヒーローになりたいんだ…! ちゃんと聞くよ、最後まで」 シュートはゆっくりと立ち上がり 涙目になりながら自分の意思をカナタへ伝えた 「シュートくんの想い、 ちゃんと受け取ったよ。ありがとう」 カナタは自分の胸をグッと掴み頷いた 「熱く語られた後じゃ色々とやりずらくなるじゃない。 けど…私はここに呼ばれた時から覚悟を持って来ている。 弘前氏が招集をかける時点で大事(おおごと)だってのはわかったから。 今更、何言ってるのって感じ。 最後まで聞くのは当たり前だし、 ここに居る皆もバカじゃない限りわかってたはず。だから一刻も早くお願いします」 「さすがミクちゃんだね。 ありがとね!」 ニコッとお礼を言う 「笑ってないで早くお願いします」 席に座る 「もちろん」 カナタは深く頷く 「...........」 次はラエルがゆっくりと立ちあがり少しフードを上げ カナタを見つめた その行動に対して 「ラエル。最後まで聞いてくれるかい?」 カナタは優しく問いかけた 「……う」 ラエルは頷いた 「ありがとう。ラエル。いい子だね」 ニコッと微笑みかけた 「……う」 再び頷いた
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