二話 [それぞれの気持ち]

11/13

9人が本棚に入れています
本棚に追加
/124ページ
21XX年1月2日PM2:00 秘密基地 会議室 「…パパ」 クイナは座ったままカナタを見つめた 「クイナ…大丈夫? 無理しなくても良いんだよ? …どんな選択を取ったとしてもパパは責めたりしない」 カナタはクイナの元へ行き優しく話しかけた 「...ううん。違うの。 ここに呼ばれた時から覚悟は出来てる。 いつものパパの顔つきじゃなかったし。 だから私、 皆みたいな真剣な気持ちで来てない自分が恥ずかしくなった。 凄く浮かれてた。深刻なのはパパの行動でわかってたはずなのに… 生半可な気持ちで立ち入った。 そんな私にさ……聞く権利があるのかな?」 クイナは下を向いた 「…クイナは人一倍に正義感が強い子だよ? 一度 踏み入ってしまったら、 完結するまでか自分が納得するまでは決して放ってはおかないし逃げ出さない。 クイナな幼い頃からそういう子だった。 自分の事よりも他人に労力を使う、 誰でも真似が出来るわけじゃない。 クイナは凄く他人の痛みをわかってあげられる子だよ。 映像みてる時のクイナを見て、 僕は耐えられなかった… 君は自分の事のように感情を受け取ってしまう癖がある。 利点でありながら欠点でもあるね」 クイナの机の前に来てしゃがみ目を見て話す 「私はどうしたら… もちろん最後まで聞きたいって思ってるよ? パパの力になりたいし、 ママにも私を認めて欲しい! だけど…怖くなった… もし話を最後まで聞いて、 あの人を助ける事になって、 足を引っ張ったらどうしようって…… ちょっと火を操れるだけで調子乗って、 なんでもできる気がしていい気になって、 いざ現実を目にすると、 こんなにも違うんだってわかっちゃって、、、 あんなに威勢よくパパとママの力になりたいって宣言したのに、 今の私の素直な気持ちは凄く関わりたくないって思った………グスッ わたし…」 気持ちが整理できず泣き出してしまった 「…無理しないで。 僕はクイナを誘うか最後まで悩んだ。 君はとても優しい子だから。 責任感が強くて、 なんでも一人で抱えてしまう子だから。 …でもね。 クイナが今日、 改めて力になりたいって言ってくれた時に、 凄く本気を感じた。 今までにないくらいに気持ちが真っ直ぐ伝わったんだ。 その時に、 最後まで悩み結局はクイナを外してしまった事を後悔した… だから、僕の独断で急遽、 君を誘った。 クイナなら何とかしてくれるんじゃないかって」 クイナの手を握っている しばらく沈黙し 「私には…無理かもしれない……泣 ごめんなさい」 カナタの手をほどき立ち上がり 会議室から出ようとしていた しかし クイナが会議室から出ようとした時 「……あ」 あるメンバーがキヨカの裾を掴み止める 「…」 カナタが微笑みながら目に涙を浮かべる 「ラエルくん…?」 クイナは振り向き驚く 「……だ……だ……」 何かを必死で伝えようとしている しかしキヨカは 「離して…? 私はここに居る資格はないの」 ドアノブに手をかけた 「……だ……だ………」 頑張って気持ち伝えようとするが 「失礼しました…」 ドアを開け外にでる が! 「ダメだ!行っちゃダメだ! 君の存在はあの人を、いや、 世界を救うんだ!!!!!」 「え…?」
/124ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加