二話 [それぞれの気持ち]

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21XX年1月2日PM3:00 秘密基地 会議室 ラエルから読みとった思いを全員で受け取ってから数十分が経った しかし まだメンバーは誰一人と目を開けず 未だにラエルの記憶の映像を見ていた しばらくすると 皆がゆっくりと目を開けた 目を開けたメンバー全員の目から涙が溢れ出していた それもそのはず ラエルの記憶は悲しく残酷で 決して明るくなかった その中で訴えるものがあり その全てを伝えるには何もかも知って欲しかったのだ 記憶の映像には 日本に連れて来られた所からスタートし なぜラエルが会議室に来たかまで再生された ラエルの想いを受けとったクイナは 「ラエルくん…ごめんなさい。 そして、ありがとう……泣」 クイナはラエルを思いっきり抱きしめた 残りのメンバーもラエルに 「ありがとう。ごめんね」と伝えた ラエルは凄く嬉しそうにクイナを抱きしめ返し 綺麗な涙を見せた しばらく抱きしめあうとクイナがラエルを離し カナタの前に立ち 「パパ…本当にごめんなさい。 私は自分の事ばかり考えちゃってた。 一番、辛かったのはパパなんだよね… ずっと近くに居たのに気付けなくてごめんなさい…!」 深く頭を下げた 「いいんだよ、クイナ。 君が僕の娘で本当に良かった。おいで」 カナタはクイナを抱き寄せた 「…パパ。私、決めた。 最後まで話を聞く。 そしてパパ達の願いを全て受け入れて、 私達がなんとかする!」 カナタから離れ気持ちを伝えた 「…ああ。頼んだよ。クイナ」 頭をポンポンとし巨大モニターの前へ移動した 再び皆を席に着かせ告げる 「…君達は今日から極秘チームを結成し E.D.Oの傘下に入り、尚且つ、 僕、個人のスパイになって欲しい!」
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