四話 [コティア]

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21XX年2月2日 AM1:00 大学病院 控え室 自販機前 カナタを寝かしてたら日付が変わり 終電を逃してしまったケイヤ 仕方なく朝まで病院に居る事にし自販機で飲み物を買い椅子には座らず立って飲んでいた すると後ろから人影が現れ ゆっくりと控え室へ何者かが入ってくる 「あらケイヤくん。こんばんは」 容姿端麗な大人な女性だ しかしケイヤは 「気安く話しかけないでって、 いつも言ってるよね」 女性を睨んでいた 「そんな事、言わないで。 私はケイヤくんとも仲良くなりたいのよ」 近付いて来て言った 「俺は…お前なんかと」 何か言おうとしたが辞めて控え室を出た 「ケイヤくん…」 ケイヤが消えるまで見つめていた ケイヤは一旦 病院を出て 近くの海へ行っていた その頃 先程の女性は カナタの病室の中に居て 容姿端麗な大人な女性は カナタの手首を触り次に首元を触り 次に腕を確認しその延長に点滴を確認していた そう 彼女は看護師でカナタの担当だった そして彼女は鬼だ この大学病院はE.D.Oが監理する病院で 鬼の患者や鬼の従業員が沢山いる 中でもこの女性は<コティア>と言って キヨカが鬼達と同盟を結ぶ事になったきっかけでもある人物の中の一人なのだ コティアは弘前家と深く関わりがあり ハーフ組織やE.D.Oでも一目置かれていて 信頼されている ケイヤを除いて… ケイヤが彼女を避けている事は誰も知らない 皆と一緒に居る時は積極的に話しかけ 仲良くしている風に見せる コティアと二人きりの時だけ冷たい態度を取っていた 彼女は容姿端麗で真面目で優しくもあり 皆の憧れの存在でとてもモテている 看護師としても人としても完璧な鬼だった 鬼とは思えない程に人間を愛し人間になろうとしていた カナタが運ばれた時も真っ先に担当を志願し 付きっきりで看病していたのだ 今日も本当は夜には上がる予定だったが カナタの為にとシフトを変更していた そんなコティアはカナタを優しく見つめていた 「早く元気になって…」
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