四話 [コティア]

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過去 21XX年1月2日 PM2:30 ハーフアジト 母のキヨカに呼ばれたケイヤは 何もわからないままアジトへ到着した ハーフアジトは過去に街中の地下に存在し 特殊な方法でしか入る事は出来なかったが 今現在でハーフ達は世間に認知されていて 隠れる必要が無くなった為に堂々と高層タワーを建てていた 入場ゲートから入りエレベーターで最上階へ およそ300メートルと言われている 最上階へ着きエレベーターの扉が開くと ゆっくり外へ出る 不思議な事にどこにも通路も廊下も無く ただ狭い空間があり中は円状になっていた その円の中に居るとアナウンスが流れる [認証システム起動] [分析中] ・・・ [認証完了] [弘前ケイヤ・クォーター・弘前キヨカの長男] [どうぞ中へお入りください] ピピッ アナウンスが終わると後ろのエレベーターの扉が再び開いた ケイヤは素直に従いエレベーターへ乗ると ゆっくりと扉が閉まると直ぐに真っ暗になる しばらく待っても動く気配は無い しかし 扉の隙間から光が漏れ出し ゆっくりと扉が開かれると… 初めは眩しくて何も見えないが 完全に開き終わるとその外には先程までは狭い空間だった場所が ただただ広い基地になっていた そして エレベーターから出ると直ぐにキヨカが待ち伏せていてケイヤに近付いていくる 「遅かったね、ケーちゃん」 キヨカは腰に手を当て話した 「ママ…ごめん」 下を向く 「まぁ、来てくれたから許そう。 ちょっとこっち来て」 キヨカはケイヤの手を掴み奥へ連れて行った 奥へ歩くと広い基地の壁際に複数の扉があり 色んな部屋へと繋がっている 一番奥には巨大モニターがあり 主に集合場所になっている その集合場所の直ぐ手前の右の壁際の扉に 二人は入ると… その部屋は会議室となり 中にはハーフメンバーが勢揃いしていた そして中に入ったケイヤは 「みんな集まってどうしたの?」と問うと 「ケイヤくん久しぶり。いつぶりかな? 今日、呼んだのはね、是非ケイヤくんの、 分析力と頭脳を借りたいからなんだ」 ミクの父親のマサトが話す 「分析?頭脳? ママどういう事?」 ケイヤはキヨカに問う 「ママは反対だったんだけど、 皆がどうしてもケーちゃんじゃないとって…」 なんとも言えない表情で返した するとマサトがケイヤを椅子に座らせ 「まずは理由と説明からだったよね、 ごめんね。今から映す映像を観てもらいたい。 そして、観終わったら率直な意見を聞かせて欲しい。いくよ」 映像を再生した 映像には駐車場が写り クイナ達へ見せたと同じ映像をケイヤ見ていた 映像を観ている中 マサト・ハヤテはじっくりとケイヤを見ていた そして しばらく経ち映像を観終わると 「なるほど…酷いですね」 ケイヤは冷静に言葉を口にした 「どう思った?」 マサトが問う 「そうですね。 これはおそらく鬼の仕業でしょう。 本来人間には脳の伝達で身体を動かしているので、脳の伝達無き死体が動き出す事はまず無いでしょう。 かと言って鬼の何の力が働きこの様になったのかは見当もつきません…申し訳ない」 ケイヤは淡々と答えた 「つまり鬼で間違いないと?」と 冷たく聞くのはハヤテだった 「断言は出来ませんが、 鬼の力以外では想像がつきません」 ケイヤも冷静に答える 「ねぇ…やっぱりケーちゃんを巻き込むのは」 キヨカが避けようとすると 「キヨカ!…少し黙れ。 これはただ事じゃねぇんだよ。 俺らだって鬼化も未だなガキには興味がねぇ。 だけどこいつの頭脳は何度も俺らを助けた。 俺達がどんなに必死に足取りや正体を追っても何も出てこなかった。何もだぞ! こうなったら犬の手でも借りてぇだろ」 ハヤテは半ギレ状態でキヨカを否定した すると 「猫な。犬の手を借りたらそれはお手だバカ」 と冷静にツッコムのはユイカだった 「あ?どうでもいいだろロリ!」 ハヤテが逆ギレする ハヤテとユイカは今にも取っ組み合いしそうになるがケイヤがすかさず 「俺にどうしろと。 もし仮に皆様を手伝う事になったとして、 俺へのメリットはなんです? こう見えても俺だって忙しいんですよ。 勉強あるし実験だって今いい所で。 …もちろんあんな怪物を放ってはおけません。 だけど鬼化も未だな俺には何も出来ませんよ。 むしろ危険すぎる」 ご最もな意見を述べる キヨカもケイヤの意見に賛成するが マサトやハヤテを筆頭にケイヤを説得し始める ケイヤも反論しキヨカも反論するが ハーフメンバーの意志は固い しばらく話し続けた結果 ケイヤが唯一納得した意見があった マサトが言った 「ケイヤくんは幼い頃から武術や格闘を習っていたね?そして剣術も習っていたよね。 もしケイヤくんが自分の身が不安だったら、 好きな武器を一つ作って渡そうと思ってる。 それがあれば鬼退治も出来るし、 あの変死体とも戦えると思うんだ。 どうかな?」 マサトの誘いにケイヤは 「それなら引き受けます。 武器、ちゃんと作ってくださいね」 手を打ち仲間に加わった
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