五話 [目撃情報]

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21XX年2月3日 AM10:30 E.D.O 秘密基地 プロフィール 弘前ケイヤ ハーフ組織に所属 弘前家長男 大学にも通っている 鬼化は未だ 巨大モニターに写し出されてる情報を見ながら メンバー達は会話をしていた 「ケイヤなの…? 本当にシュートくんが見たのはウチの弟?」 クイナは少しパニクっている 「俺が見たのはこの子で間違いないけど、 市民の誘導とか、たまたま近くに居ただけかも?」 シュートはクイナを心配していた 「でも、 あいつが弘前氏を病院に連れて行ったんだよね? だったら居てもおかしくないはず」 ミクはケイヤを信じている 「あの、ミクさんはケイヤさんをご存知なんですか?」 ノゾミがミクの言動に疑問を持ち質問した 「もしかして彼氏?」 ゲンキが空気を読まずに聞く 「か、彼氏!? ありえない…あいつとはただの幼なじみよ。 腐れ縁てやつ」 ミクは話しながらどこかを向き始めた ノゾミとゲンキは怪しそうにミクを見ていた そんな時シュートは三人が話してる間に 軽くパニクっているクイナに近付き肩に手を置いた 「クイナちゃん。大丈夫。 ただの俺の早とちりだから。 それに弟君はお父さんの命の恩人じゃない?」 優しく話してかける 「シュートくん。 実は、ケイヤはね………」 続けてクイナが話すと優しい表情をしていたシュートの表情が一変し急いで皆に呼びかけた 「ケイヤくんを調べよう。今すぐに」 するとゲンキは 「急にどうした?」とシュートに問う 「クイナちゃんが…」 何かを言いかけて下を向いた 「シュートくんごめん… 私が話すから」 クイナは立ち上がり皆に説明を始める 「私ね、よくケイヤの実験の対象にされてて、 色んな事を一緒にしてたの。 そんなある日、ケイヤは私にこう言った」 [姉さん…僕達クォーターには不思議な力がある ハーフや純血には無い力。 それを引き出すには強い何かが必要で、 どんな力かも未だわからないんだけど、 例えば…人間を鬼に出来たりするとか?] 「ケイヤは私達家族の血をよく採血して、 調べてた。 そして…こうも言った」 [実験体が足りない… 人間を鬼にするには実験が必要。 もし人間を鬼化できたら、きっと、 ハーフもクォーターも純血になれてしまう。 そうすれば差別が無くなり、 平和な世界が訪れるかも。 いくら争っても誰一人として死なない世界に、 そんな新しい世界が生まれるかも] 「ケイヤは幼い頃から鬼に憧れを持ち、 パパを純血に戻そうと勉強してたの。 ケイヤは本当にパパの事が大好きだから… ママからパパの勇士を聞いて、 一刻も早く鬼に戻したいんだと思う。 だけどね…ある時期を境に妙な事を言い出したの」 [姉さん…僕はどうかしてた…… 人間を鬼にする事なんかどうでもいい。 鬼の力が無くなる仕組みを知りたい。 無力に出来るか?無効化は? ハーフやクォーターの鬼の力や血を無くす事は可能か? それにはまずは俺が鬼化しない事には… だけど鬼化の最適年齢は20歳だ。 これは僕の調べで断言出来る。 どうする…実験か…実験しかないのか… とにかく、時が来るまでは調べつくそう] 「ケイヤは何かに取り憑かれたように、 毎日毎日、実験と勉強と調べ物を以前より、 何倍もの量をかなりするようになった… 私の事も必要以上に調べるようになって、、、 そして…私は見てしまった。 …ケイヤが複数人と一緒に居る所を。 一匹狼だったケイヤが友達さえ居なかったのに、人と一緒に居るはずが無い。 もしケイヤの実験の延長線上で人間を鬼にしていたら? 決して一人じゃ無理だよね? 仲間が必要だよね…?」 クイナの言葉にメンバー達は困惑していた 「ケイヤは…黒だよ」 メンバー全員「!?」 「…皆、お願いがあんだけど、 一緒にちゃんと調べて欲しい。確かめたい。 ケイヤ一択に絞り込めば何かわかるハズ。 協力…してくれる?」 「もちろん」と全員が頷いた
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