五話 [目撃情報]

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21XX年3月3日 PM11:00 E.D.O 秘密基地 クイナがケイヤを疑い始め ケイヤ一択に絞り込み調べる事を決めた その日からメンバー達は毎日 街へ出て目撃情報は無いか一ヶ月もかけ 調べ上げた すると ケイヤの目撃情報や秘密がみるみると明らかになり いよいよケイヤを追い込もうとしていた 「皆さん、どうしたんですか? こんな遅くに、しかも急にE.D.Oにだなんて。 初めて来ましたけど凄くカッコいい所ですね。 俺、気に入りました!」 ケイヤはニコニコとしながら話す すると 「黙ってケイヤ。 今日は大事な話があると言ったでしょ。 心当たりは?」 「……ちっ。もうか」 クイナの問いにケイヤの態度が一変する 「お前っ!やっぱりか!」 ゲンキが飛び出しケイヤに掴みかかる ちゃんと話を聞きたいメンバー達はゲンキを止めケイヤから離した 「姉さんがどうやって知ったかわからないけど 俺の邪魔はさせないよ。 もう少しなんだ。もう少しで…」 ケイヤは真剣な表情でメンバー達を見ている 「ケイヤ…白状するなら今だよ。 なんであんな事するの?」 クイナは近付き優しく問う 「俺はこの為に貴重な長い期間を使い 実行に移してきたのに… どうして今かな…」 ケイヤは決して口を割ろうとしない すると 「弘前…久しぶり。 あんた最近 大学に来てないけど、 そういう事だったんだね。見損なったよ」 ミクもケイヤに近付き話す 「ミク…久しぶり。大学は休学中だよ。 やりたい事があると休むのはミクも知ってるだろ?今に始まった事じゃない」 ケイヤは冷静に返す 「ケイヤ…どうしてあんな酷い事が出来るの? ちゃんと話して!私はこれでもケイヤの姉なんだよ?何かに悩んでいるなら力になりたいよ」 ケイヤの胸元を掴み説得を始める 「姉さん…」 辛そうなクイナの顔を見てケイヤは悲しそうな表情を浮かべる 「弘前、少しでも罪悪感があるなら白状して。 今ちゃんと反省すれば、これ以上の罪にはならない。もしかしたら…」 ミクもケイヤの胸元を掴み説得を始める するとケイヤは二人の腕を掴み振りほどき 「え、ちょっと待って、罪って何? 俺、別に悪い事してる訳じゃ」 ケイヤは状況を掴めずポカーンとしていた 「ケイヤ!まだシラをきるつもり? いい加減にして!あんたのせいで、 どれだけの人が傷ついたと思ってるの!泣」 とうとうクイナは泣いてしまった 「あんたは普段から掴めない所があったけど、 本当に最悪…なんなの」 ミクも悔しくなり拳を握りしめる 「姉さん…ミク……ごめん。 こんなに苦しい思いをさせるとは思ってなかった… 俺が私欲に負けたせいだ。 いつも姉さんに負けてばっかだったから。 今回は俺が一人でしたいって思って…ごめん」 ケイヤは落ち込みだした 「ケイヤ…」 「…姉さん本当にごめん! 今回は一緒にしよう? 俺のは全部 破棄するし今からなら何しても間に合うよ! 二人で一から考えよ?きっと、 二人の方がパパもママも喜ぶよね…! 俺が悪かったよ…反省する」 ケイヤはクイナの肩を掴み話す 「ケイヤ…?」 困惑している 「あんた…何、言ってるの?」 ミクも同様に困惑していた 「え? 姉さんは俺が一人でパパとママの結婚記念日のお祝いの計画してた事が許せなかったんじゃないの? いつも俺が提案すると自分の手柄にしてきたし たまには俺も褒められたいのに…」 椅子に座り頭を抱えていた 「え、頭を抱えたいのこっちの方なんだけど… ん?結婚記念日?」 クイナはパニックになっていた 「ちょっと待って、あんた。 人間を鬼にしてるよね?」 ミクは直球に聞いた 「人間を鬼に?俺が!? …ありえない!!!!!! 俺があれに凄くムカついてるの、 姉さんが一番わかってるよね?」 ケイヤは立ち上がりクイナに問いた 「それは…」 これ以上 言葉が出なかった 「どういう事…理解に苦しむ」 ミクは頭を抱えた 三人の会話を見ていたゲンキが割り込み ケイヤに話す 「お前が変死体事件の元凶だって事は掴んでるんだ。 いくら否定しても無理だぜ?」 「俺が元凶?掴んだって何を?」 素直に聞き返す 「目撃情報多数!みんな、 変死体現場の近くでその時刻付近でお前の姿を見てんだよ!白状しろ!」 ゲンキはケイヤの胸ぐらを掴み恐喝しる 「俺は違う…信じて欲しい……」 ケイヤは真っ直ぐゲンキの目を見る 「無理だね…証拠は揃いまくってる。 もう逃げられない」 ケイヤを睨めつける 「だったら、その証拠を見せて欲しい。 本当に俺は無実だ。何を言われたって、 それは(くつがえ)らない!」 ケイヤの意思は固い すると奥からシュートが現れ 「じゃあ、証拠を見せる。 それに俺たちは君の仲間達にも遭遇している。 覚悟を決めろ。君は真っ黒だ。 それこそ(くつがえ)らない!」 そう言うとケイヤの頭を掴み記憶を流し込んだ 「うわぁぁぁああああ」 ケイヤは苦しそうに叫ぶ 「これは罰だ。苦痛を味わいながら見ろ!」 シュートは怒りで我を失っている
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