五話 [目撃情報]

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21XX年3月3日 PM11:45 海辺周辺 住宅街 警報を受けTwinQuarter(ツインクォーターズ)が現場に向かってる頃 五体の変死体(ニューデーモン)達が覚醒し 暴れ回っていた しかし いち早くハーフ組織が到着していて 二体のニューデーモンと戦闘を開始する 「ロックオン!サーチ! 俺の言う事を聞け。大人しくしろ!」 ハヤテが一体のニューデーモンをロックするが 無効化されてしまう 「ハルーシネイション!オン! ナイトメア!夢地獄を味わえ…!」 ユメカが残りの一体に幻覚を見せようとするが 同じく無効化されてしまった 「嘘だろ… もっとも強い二人の能力が効かないなんて、、、どうしたら」 マサトの思考が停止する 「まだ諦めちゃダメ!早く止めないと! 街の人達の血がどんどん吸われる…! 私も戦わないと、けど…やれるか心配… ううん。やらないと!お願い…! 私の能力…発動して!」 キヨカがニューデーモンの元へ走り 薄く光だして蹴り飛ばすが直ぐに弾き返される 街に放たれた五体のニューデーモン達はビルや建物を壊しながら人の血を抜いていた 「ワンサウザント!アロー!!!! 直ちに出ていけ…!」 弓使いでメガネのケイタが千本の矢を放つが 見えないバリアを張られ届かぬまま地面へ落ちる 「チェンジ・ガン!デーモンショット! …僕の力でも無理か」 子供の容姿をした身体の一部を武器に変化できるコウキが手を銃に変え撃つが受け止められてしまった 「私は攻撃タイプじゃないからどうしたら…? 何か役に立たなきゃダメなのに… ゲンキの為にも何かをしなきゃ! ワープゲート!オン!ロックゲート・二体! お願い…当たって!」 ゲンキの母でもあり回復とワープを得意とするマイカが落ちていたケイタの矢を数本拾い ニューデーモンの近くにゲートを開け投げ入れるが当たる寸前に何者かに弾き飛ばされていた 「ゼログラビティ!上空へ!解除!」 シュートの母であり重力を操るレイカが 一体を空へ持ち上げそのまま突き落とす が…無傷だった 「マジでやべぇなおい…無敵か?」 ハヤテは心が折れ気持ちが落ちる 「規格外過ぎて…どうすればいいの」 コウキも落ちていた 残りのメンバーも現実を逃避し下を向いてしまうが 「まだだ…僕が何とかする。 ずっと温めてきたんだ。 今日 使わないでいつ使う…」 マサトが構え始めた すると 「やめろ!お前がやろうとしてる事は、 カイトや隕石の時には既に危険レベルまで達しているんだぞ! もう二度と使うなと言ったはずだ!」 ユメカがマサトを止めようとしていた しかし 「ごめんね。 でも、こんなにも犠牲が出ているのに、 僕だけ何もしないのは性にあわないや」 ニコッと微笑みかけユメカを退かし (りき)み出す 「マサトさん…」 キヨカは全てを悟っていた 今からマサトは自分の命を犠牲にこの街を救おうとしている だけどマサトの力でも五体全てを倒すのは不可能と踏んでいる… キヨカはカナタを思い浮かべ もしかーくんならいとも簡単に倒してくれるのにと神にもすがる思いで マサトを止めるどころか ただ見てる事しか出来なかった 「カナタくん…君もきっと怒るよね。 ミクもきっと悲しむ。だけどね… 男には、家族をも見放さなければならない状況が必ず来る。 でも僕は決してミク達を見捨てる訳じゃない。 見ていてくれ僕の勇士を…ミク。 君を一人にはしないよ。大丈夫だ。 絶対に僕が全滅させる…!」 マサトは全ての力を振り絞り身体から蒸気を出し全身を真っ赤にさせ力み続ける 「マサト…わかったよ。死ぬなよ」 ユメカはマサトの気持ちを()み取り頷いた 「……狂鬼(きょうき)」 マサトの身体は巨大になり巨人族の力を借りた 狂鬼(きょうき)状態のマサトは更に身体全身を力みだし始めるとマサトの周りには白と黒の蒸気が糸状になりまるで(まゆ)のように包だした すると中から 「...絶鬼(ぜっき)」と マサトが発すると 繭が爆発したように蒸気が破裂し 周りを爆風が襲う ニューデーモン達はさっきまで何も気にしていないように人間を襲い続けたが 殺気を感じ取ったのか 二体と残りの三体の計五体がマサトの方へ注目した 「これは…!」 ハヤテが爆風に巻き込まれながらマサトの方を頑張って見ていた 「お前…本当に正義感が強いな」 涙を浮かべるのはユメカだった 「マサトさん…!後はお願い!」 キヨカが祈る 爆風が収まり 繭があった所から細身なマサトが現れた マサトは全ての力を凝縮させて力を発揮させた 狂鬼(きょうき)は巨人族の力を借りてるが 小柄であればある程に力は発揮され 強大な能力やパワーになる 「これでおしまいだ化け物達… 元は人間で心苦しいが遠慮はしない。 元の人達の為にも僕が成仏させる…! ……………覚悟しろ」 そう言うとニューデーモン達はマサトの周りに集まりだした まずは近くに居た二体がマサトに襲いかかるが マサトは二体の拳を片手ずつで軽く受け止めた 二体のニューデーモンも驚き咄嗟に離すが すかさず再び殴り掛かる しかし…再びマサトは受け止める すると今度は「軽い」とつぶやき 受け止めた二体の拳を少し離した後すぐに 二体は吹き飛ばしていた… 二体のニューデーモン達も何が起こったか分からず地面へ倒れた込んだ 残りの三体も近くに来ており 二体が地面へ倒されてる所を見ていて 三体一斉に飛び上がりマサトに向かって飛び蹴りをかましてきた すると 「マサト!避けろ!」 流石に危険と感じたハヤテはマサトに言うが 三体のニューデーモン達は地面へ足が着くと 辺りをキョロキョロしていた 「マサト…」 心配そうにコウキが見ていた しかし 三体のニューデーモン達は(いま)だに辺りをキョロキョロしている すると 「遅い」 そうマサトの声がすると 空から巨大な岩が三体へ降りかかる 流石に岩くらい簡単に破壊されてしまうが マサトは 「だから…遅いって」と発すると 気が付くと 一瞬で三体のニューデーモンは宙へ浮いていた 「消し飛べ」 マサトは右腕を空へ掲げると 宙に浮いていた三体を勢い良く飛ばした マサトはすかさずに残りの二体も蹴りあげ 宙へ浮かせそのまま空へ飛ばした 五体は高く空へ上げられ身動きが取れずにいた するとマサトは 右腕に気を溜め始めた 「これで最後だ…来世はお幸せに」 そう言い放つと マサトは勢いよく下から上へと拳を振り上げた すると…! 風圧や気が凝縮され 真っ赤で巨大な波動が放たれた…! 「……絶鬼(ぜっき)」 そう言い放つとマサトは そのまま倒れた、、、
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