五話 [目撃情報]

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21XX年3月4日 PM0:15 海辺周辺 住宅街 ケイヤの合図でハーフメンバーを襲う それぞれに反抗し合うが謎の集団が優勢 「てめぇら…どこでその力を手に入れた」 ハヤテはカイセイというマッチョで20代男性と取っ組み合いをしていた 「そんなのはどうでもいい。 早く本気を出してくれないか?」 カイセイは本気を出さないハヤテの手の指を 思っきり折った 「いっでぇええええ! 何すんだてめぇ!!!!!!」 怒ったハヤテはその場で飛んでカイセイの顔面に目掛け蹴るが 「遅すぎる…」 避けた しかし 「バカだな…ハッタリだ」 避けられたと当時に空中で方向転換し再び顔面目掛けて蹴り飛ばした 「…」 命中しているが棒立ちで黙っている すると 「……グハッ!どうしてだ…隙をついたのに」 ハヤテは腹を相手の拳によって突き破られていた 「弱い…弱すぎる」 カイセイが勝利した 次は… 「ガキの癖に調子乗るなよ。 チェンジ!ソード!」 コウキは左腕を剣にした 「ガキはあんただろ。厨二病が酷いぞ」 サトルという生意気な10代男性がコウキの剣に触れた 「触るな!覚悟しろ!」 コウキはサトルを突き飛ばし勢い良く剣を刺そうとするが カキーン! 「何これ、くっそだせぇー!」 なんとサトルはコウキの剣と瓜二つな剣を握りしめ食い止めていた 「なぜ僕の剣を持っている!」 コウキは少し離れ再び切りつけようとする 「さぁ?もう飽きたから殺るね。ばいばい」 コウキからの攻撃を避けた 「隙だらけだ!大人しくしろ!」 サトルが避けた先が背を向ける形になり 隙をつき急所を外し振り降りした しかし カキーン! 「…イリュージョン!」 サトルは剣を受け止める そして 「…グハッッ!どうして」 コウキは倒れた サトルは剣を受け止めていないもう片方の腕で もう一本の剣を取り出し腹を刺していた 「一本とは言ってないよ? それに剣を出すくらいなんだから、 剣術くらい習ったら?弱すぎ」 サトルが勝利した 次は… 「どうしてこんな事をするの? 何もしないから話し合わない? 話せばわかるわ?」 マイカはエノンという制服を着た10代女性と話し合おうとしていた 「ねぇ…遊ぼ?」 エノンはそう言うと地面に落ちていた石を二つ広い銃へと変化させた 「石が拳銃に?どういう事? あなたも鬼なの?」 マイカは驚きが隠せず問う 「鬼…?ちがうよ。貰ったの。 ……あっ、 これは言っちゃあダメなんだ、いっけね」 エノンは自分の頭を軽く叩く 「貰った?鬼の力を?」 マイカはエノンの肩を掴み更に問う 「…遊ぼ?」 話しを聞いていない 「この子…もしかして」 マイカは何かを思う 「どっちがいい?」 両手に握りしめる拳銃を差し出した 「私が選ぶの?」 マイカは問う 「…うん!」 嬉しそうに返事する 「じゃあ…こっち」 マイカは左手に持っていた拳銃を受け取った 「あのね…!撃つの! どっちかしか玉は入ってません!行くよー」 エノンはマイカに拳銃を向け撃つ 「えっ、ちょっと待って!」 マイカも驚きのあまりにエノンへ向けてしまう 「あれ?ハズレ、バン!」 再び撃つ 「えっ、やだ!」 マイカも撃つ 「あれ?ハズレ」 エノンはまた不発を引く お互いに五発ずつ撃ち終わり 残り一発となった 「ねぇ、エノンちゃん?」 マイカは呼びかけてみる 「なぁに?」 素直に返事する 「もう、こんな事はやめない? 私はエノンちゃんを傷付けたくない」 再び説得を試みる 「ウチもねーお姉さんを傷付けたくないよ?」 クネクネしながら話す 「ほんと?だったら…」 マイカは優しいとわかって嬉しがるが 「鬼は別…死んで」 エノンが再び拳銃を構えた 「エノンちゃん…どうして」 マイカはエノンを見つめる 「撃つよ?いいね?」 エノンは引き金に指をそえた 「…いいよ」 「え?」 マイカは悩んだ末に拳銃を地面に置き 撃たれる覚悟を決める それにエノンは驚き拳銃を下ろしてしまう 「お姉さん?」 エノンは気になり近付く 「エノンちゃん、 撃ちたかったら撃っていいよ? 私は抵抗しない。もし当たっても、 エノンちゃんを責めたりしない。 鬼が憎いなら、これでエノンちゃんの心の傷が癒えるなら私はそれだけで充分。お願い。 これ以上は自分を傷付けないで?」 マイカは優しい表情で話しかける するとエノンは 「……うっ……や……いや」 頭を抱え始めた 「エノンちゃん!」 近付こうとするが 「嫌!」 拳銃を構えた 「エノンちゃん…相当ツラい思いをしたのね」 変わらず優しい表情で話しかける 「ウチは……ウチは」 拳銃をゆっくりと下ろす 「エノンちゃん…いい子ね」 ゆっくりと近付き拳銃とエノンの手を取った 「...」 下を向いてる 「ありがとう。これは貰うね」 エノンの手から拳銃を取り出した はずが バーン! 「……どうして」 バタッ マイカは倒れた 「ごめんね…お姉さん」 エノンが勝利した 次は… 「イケメンうざい…死ねばいい」 ケイタが弓をシロセという王子な10代男性に向けていた 「ヒーローなのにヴィランみたいな事を言うんですね。 賢そうなのに残念です」 シロセは微笑みから悲しい表情に変えた 「うるさい…許されない事をした」 ケイタはいまだに弓を構えている 「本当に残念だ。ヒーローは、 そんな汚い言葉は使っちゃイケない。 どんな相手でも冷静で尚且つ信じる心が必要。 本当に悪い者なのかを見定める目。 それを持ってない者はヒーローとは認めない …そうだよね?」 シロセはケイタにヒーロー論を語った後 近くに落ちていたクマのぬいぐるみを拾い話しかけていた 「痛い奴…うちには居ないな スリーアロー」 ケイタは三本の矢をセットしシロセに向ける すると 拾ったクマのぬいぐるみをケイタの方にシロセが向けると 「ヒーローシッカク! ハナソウトモシナイデ、 ワルイヤツトキメツケルオロカナニンゲン、 イヤ、オニモドキ!」 「どういう事だ…ぬいぐるみが喋った」 ケイタは驚き誤って矢を放ってしまった 矢は真っ直ぐにシロセに向かった しかし 「クマさんにもそう言われるんなんて、 凄く可哀想な人ですね。 ごめんね…クマくん」 シロセは三本の全ての矢をクマのぬいぐるみに刺していた 「シロセサマガゴブジデナニヨリ…」 クマが話す 「僕の矢を受け止めた…? そんな事が出来るはずが……」 ケイタは動揺していた 「僕はあなたを軽蔑してるので、 もう終わらせても良いですよね?」 さっきまでの笑顔は消え真顔でぬいぐるみから矢を三本とも抜き取った 「…終わらせな………うっ」 ケイタが前へ倒れ込む 「…言ったはずです。終わらせると」 シロセは後ろを向きそのまま去り勝利した シロセは抜いた矢に命を吹き込み 自らの意思でケイタに返し 帰った矢たちはケイタの背中に刺さった
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