六話 [正体]

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21XX年5月10日 AM10:00 E.D.O 秘密基地 会議室 ミクが復帰する覚悟を持ってから 1ヶ月ちょっとが経った しかし あれからミクは一度も顔を見せていない 病院にも顔を出さず連絡さえ取れなくなっていた さすがにTwinQuartersのメンバーも心配になり 捜索したが見つからず… 今日も特別に仕事は無く 皆でミクの捜索を始めようとしていた すると会議室の扉が開き現れたのは 「どうも」 ケイヤだった クイナは驚き「え、どうしたの?」と問うと 「ミクからこれを預かって」 ケイヤが差し出したのは真ん丸の黒い石だった 「なにこれ?」 クイナやメンバー達もこの石がなんなのか知らなかった しかし 「これ多分、ミクの念が」 ケイヤはクイナから石を取りシュートに渡した 「念?そうか。わかったよケイヤくん、 やってみる!」 シュートは石を受け取り目を閉じた しばらくシュートは集中して石から念を読み取っていた するとシュートは目を覚まし告げる 「ミクちゃん。 もうすぐ帰ってくるって」 「ミクさんが?」 ノゾミは喜んでいた 「あんなやつどうでもいいわ」 ゲンキは口悪く言うが顔は綻んでいた 「……う」 一番 心配していたラエルも喜んでいた 「ミク。待ってるよ」 クイナは目を閉じ小声で呟く みんなの様子を見ていたケイヤは 「じゃあ、俺は帰るね。 ミクなら大丈夫。凄く成長してるから」 そう言うと帰って行った 「いけすかねぇ」 ケイヤの後ろ姿を見ながらゲンキが呟く 「嫉妬はみっともないですよ」 ノゾミが冷たい目線を向ける 「ねぇ、シュート。他になんて?」 クイナはシュートに問う 「今、鬼化に向けて特訓してるんだって。 もうすぐで掴めそうだから、もう少し、 あと少し待ってて欲しいって。 必ず戻るからって」 シュートは説明する 「なるほど。楽しみだなぁ」 クイナは笑顔になった メンバー達はミクの帰りを待つ事にして 街が安全か変死体が出ていないかを調べていた ノゾミは機械を操り情報を巨大モニターに映し 残りのメンバーはしっかりと確認している すると…! 「おい…これなんだ?」 ゲンキは巨大モニターに指を差した 「え、どこですか?」 ノゾミは確認をとる 「あの右側の駐車場の映像!」 ゲンキは巨大モニターに近付きわかりやすく指す ノゾミはその映像をピックアップし 巨大モニター一面に映し出し皆で確認するが 「何も変わった事は無いね」 シュートが答える 「ゲンキ?どこが変?」 クイナも気付かない 「確かに私の目にもただの駐車場としか」 ノゾミも同じく 「は?確かに何か写ったんだよ… それが何かはわからないけど」 ゲンキは訴えるが何も写ってないんじゃ これ以上なにも言えなかった しかし 「…!」 ラエルが何かに気が付き 急に走り出し外へ出て行ってしまった 「え!?ちょっとラエル!?」 クイナも何も考えず追いかける すると残りのメンバーもラエルとクイナを追いかけた
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