六話 [正体]

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21XX年5月10日 PM12:00 不明 ラエルは変死体と共に消えたが 不明な場所で縛られ何者かに囲まれていた 「誰こいつ?」 「ガタイが素敵…!惚れちゃいそう!」 「ヒーローに相応しい身体付きだね。合格」 「凄いわね。 良く私達の行動がわかったじゃない」 「ねぇ…遊ぼ?」 「いい筋肉だ。まぁ、俺には負けるがな」 ラエルは意識はハッキリとしていて 目を隠されている為 会話を聞いていた 「てか、 ニューデーモン生まれなかったな。 どうやった?」 誰かがそう言うとラエルを軽く蹴る 「...」 ラエルは首を横に振る 「言葉は通じるのか」 髪を掴み顔を近づける 「…」 首を思いっきり曲げ手を離させた 「ダメだよ君。ヒーローは決して、 短期ではイケない。失格だ」 「...」 ラエルは大人しくする 「…見えない?」 突然に若い女の子の声と共に暖かい手が頭に触れる すると 「ダメだって! こいつには絶対に見られちゃダメなの!」 もう一人の女性の声に注意されていた この時ラエルは どうやったら脱出できるか どうやったら変死体を回収し助けられるか どうやったら仲間に連絡できるかを考えていた ラエルはざっとここに居る集団は全部で6人と確認していた きっとハーフメンバーを襲った集団に違いないと踏んでいた しかし まだ何も出来ないラエルは様子をみることにした すると 遠くから大人な男の人の声がする 「どうして、こうなった。説明しろ」 「この人、素敵でしょ?」 「そんな事は聞いていない」 「今回のターゲットがやっと見つかって、 決行したら、その瞬間に阻止されたんだよ」 「なぜバレた?」 「ヒーローだからですよ。 ヒーローは事前に事件を防ぐ、 そして勘が鋭いんです」 「完全に失態だな」 「そんな事 言わないでください。 先生?私といい事しませんか?」 「あいにくだが私には妻が居るんでね」 「ねぇ…帰って?」 「君は相変わらず私が嫌いなんだな」 「いや、大人全般に苦手なんすよ。 さーせんね」 「そいつは処分しておくように」 声が聴こえなくなり おそらく大人は帰った すると 複数の足音がラエルに向かって歩いてくる 「さて、こいつをどうするか」 「遊ぶ!」 「遊べません。私と遊びましょ」 「殺すの?それはやめれない?」 「惚れてる場合じゃないぞ」 「ヒーローは民の為にも犠牲は付き物、 捕まった時点でヒーローは失格なんだ。 いや、死ぬまでか」 すると遠くから今度は女性の声が聴こえてくる 「返して」 その時…! その声と言葉と共にラエルは意識を失った
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