六話 [正体]

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21XX年5月10日 PM1:30 E.D.O 秘密基地 ラエルと共に帰ってくると まずは医療室へ運び検診を始め 何も異常が無い事を確認した そしてメンバー達は 詳しい話を聞くべくラエルが目を覚ますのを待つ事にした その間にメンバー達はそれぞれに行動し クイナはどうにかミクに連絡がしたくて 電話するが案の定でない クイナは焦り困惑し軽くパニクっていた シュートはこれからの事を考えている ゲンキは巨大モニター前で自分が見た物は何かを探っていた ノゾミはラエルの手を握り付き添っている ラエルはまだまだ目を覚ます気配は無い クイナは我慢できず再びミクに電話する しかし出ない するとクイナはメッセージを送る事にした わざわざ石で自分の事を伝えたミクに果たしてメッセージは通じるのか…? 一方その頃 ゲンキは早送りや巻き戻しを繰り返し 映像を確認していた 何十回 何百回と繰り返し見て確認している するとゲンキは突然にストップをかけて モニターに近付き確認する そしてゲンキは何かを発見し叫んだ 「おい皆!来てくれ!」 その声に皆が集まりだし 巨大モニターでそこの部分を見せた すると メンバー達は自分達の目を疑うように目を擦り始める 「いや、まさかね…」 シュートが呟く 「こんな事ってあって良いんですか…?」 ノゾミも呟く 「なんで…どうして、あなたが」 クイナが震え出した そんなクイナをよそにゲンキが問う 「これって、あの女だよな?」 モニターを指す モニターに写っていたのは 実はE.D.Oから貰った第一の編集されていた変死体の続き映像を貰っていて そこに写っていた女性が写っていてコマ送りすると その女性から見覚えのある 上品な大人で美しい女性に変貌する瞬間が捉えられていた 「クイナさん…もしかしてこの人」 ノゾミはクイナを見る 「やっぱりそうだよ、ね?」 シュートもクイナを見る 「…違うよ。ありえないもん。 私は信じない」 クイナはそう言うとラエルの元へと去った 「どう見てもそうだろ… 違うって言う方が無理だぞこれ」 ゲンキは困ったように話す 「なんでこうもクイナちゃんばかり」 シュートも困っていた 「クイナさん…私は信じたい」 ノゾミは本音をグッと耐えて呟く そんなノゾミを見た二人は 「そうだな。そっくりさんかもな」 「うん。信じよう。 また別人で偽物なんだ。 ちゃんと調べよ!」 ゲンキとシュートもノゾミの見解に乗った しばらくすると 医療室からクイナとラエルが出てきた ラエルを巨大モニター近くに座らすと 配線を握りしめたシュートがラエルの前に立った 「目を覚まして早々に申し訳ないけど、 いいよね?ラエル」 シュートはラエルに問いた もちろんラエルは頷いた シュートはラエルの頭を掴み配線を強く握りしめた すると巨大モニターが砂嵐になり 徐々にはっきりと映像が浮かび上がってきた モニターにはラエルがあっちこっちの匂いを嗅いでる所から流れていてラエルの目線映像になっている しばらく見続けてると ラエルが見上げ空を見ていた しかし ラエルが見るその目線には信じられない光景が写っていた 当時 皆が見た空には何も変化は無く普通の空だったがラエルから見えていた空は 真っ赤に染まっていて 血の雨が降り注いでいた そして…! ラエルの真上を変死体がゆっくりと落ち 徐々に加速して気が付けばラエルがキャッチしていた そこから皆が見てた通りにラエルは変死体の首から手を突っ込むのだが その光景も驚きを隠せなかった 変死体の首の中に明らかにおかしいカプセルが吸い込まれていくのが見えた ラエルは咄嗟にそのカプセルを掴む為に 変死体の首から手を突っ込んでいた そこからカプセルを吸収しないように手を抜こうとすると変死体はその力に逆らい暴れだしていた ラエルはなんとかカプセルを取り出そうとするがとんでもない吸収力に苦戦していた そんな中 ラエルは気配を感じ変死体を背に隠し 上を見ると… 「……あいつら!!!!!」 空には輪っかの様に穴が空いていて ハーフメンバーを襲った謎の集団がはっきりと写っていた そこからラエルの目にはスローモーションに見え消えた過程が映し出されていて どんな能力かがはっきりと判明した ラエルが連れ去られた後は目隠しされていて何も見えなかったが声ははっきりと聴こえてた為 得ていた情報に更なる情報として取り入れていた そして ラエルが戻ってくる前の最後の声で クイナを苦しめることに… 映像が終わるとクイナは真っ先に外へ走り出した 「やっぱり…そうだったんだね。 変死体の元凶は、、、」 シュートが悲しそうな表情をしながら話す ゲンキが見つけた映像とラエルの映像の最後の声の人物は一致していた ゲンキが見つけた映像には 信じられない事に はっきりと コティアが写っていた…
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