4人が本棚に入れています
本棚に追加
プロローグ~まどろみの森での出逢い~
ここはガラル地方にある、まどろみの森。
そこには、まるで何かに導かれるように駆けている一匹のピカチュウと、それを必死に追いかける少年がいて───…。
ピカチュウ「ピカピカ!」
?「待ってよ、ピカチュウ!」
そんな少年の声も届かないかのように、奥へ奥へと駆けるピカチュウ。
しかし、そんな彼らの行く手を阻むかのように辺りには霧が広がって来ていた。
?「霧…?
ダメだ、前が見えない…!
ピカチュウ、もう帰ろう!
これ以上、進むと危ないよ……え?」
その少年とピカチュウの前に、まるで犬のようにも狼のようにも見える青い胴体に四本足のポケモンがどこからともなく現れ……!
「ウルフォード…」
?「何だ…?ポケモン…?
でも、あまり見た事がないポケモンだ…もしかして、新種のポケモン?
君は一体……?
この霧はもしかして君が……?」
そのポケモンは少年をじっと見つめている…。
?「(何だ?このポケモンの目…まるで、僕がどうするか、こっちの動向をうかがっているみたいな目だ…。)
…と、とにかく、この霧を晴らさせてもらうよ!
ピカチュウ、10万ボルト!」
ピカチュウ「ピカピカ!」
ピカチュウはそのポケモンに向かって10万ボルトを繰り出した!…が、
しかし、その攻撃はポケモンには効かず……!
ピカチュウ「ピカ!?」
?「なっ…!
10万ボルトが、効かない…!?」
そのポケモンは相も変わらず、少年とピカチュウをじっと見つめている…。
?「(ピカチュウの攻撃が効かない…どうして…?このポケモンは電気タイプに強い地面タイプなのか…?でも、さっきのはタイプ相性とかそんなんじゃなかったような…ただ、本当に攻撃が当たらなかった、そんな風に思えたんだ…。
でも、だからといって怯んでなんかいられない!このままじゃずっと森から出られなくなってしまうよ!そしたら、お母さんにもホップ達にも心配をかけてしまう!)
…10万ボルトが駄目ならアイアンテールだ!ピカチュウ!」
ピカチュウ「ピカピカ…チュウ!」
と、ピカチュウはそのポケモンにアイアンテールを繰り出した!
しかし、それも効かず……!
?「なっ、これも駄目…!?」
すると、そのポケモンは少年にじりじりと歩み寄って来て……!
最初のコメントを投稿しよう!