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?「あ……あ……。
(攻撃が全然効かない…攻撃が当たらなければ体力を減らす事も出来ないし、そうなればゲットする事も出来ない……僕は一体どうすればいいんだ…。)」
成す術もなく、そんな事を考えながら後ろずさりしていた少年は霧がかっていたために足元にあった岩に気づかずにそれにつまずいてしまい、「わっ…!」と言ってドテッと転んでしまった!
ピカチュウ「ピカ!」
それを見たピカチュウがたまらず少年のそばに寄る。
?「イテテ…」
ピカチュウ「ピカ……」
?「心配してくれてるんだね、ありがとう、ピカチュウ。
でも、僕は大丈夫だよ……と」
その少年とピカチュウのすぐ目の前にはそのポケモンが……!
?「あ…ああ…。」
もう駄目だ!…瞬時にそう思った少年はピカチュウをぎゅっと抱きしめながら目を閉じた…!
と、その時…!
??「ザシアン…」
その場に二十歳ぐらいの美しい女性とギャラドスが現れ、彼女は少年とピカチュウを庇うかのようにその前に来ると、そのポケモンの頬にそっと手を置きながら言った。
??「あなたの気持ちは分かるけど、もうそのぐらいにしてあげて…。」
『姫……承知致しました…。』
そのポケモンは女性にそう言うとスーッとその場から消えていき、やがて霧も晴れて、視界がはっきりすると、奥に石碑のようなものがあるのが見受けられ…!
?「霧が、晴れた……。
それに、あの石碑は……?」
??「ここはお墓よ…かつてのガラルの英雄を祀った、ね…。
それより、君、大丈夫?」
と、その女性は少年に手を差しのべた。
?「あ、はい…∥
(綺麗な人だなぁ…∥)
ありがとうございます…。」
と、少年は照れながらもその女性の手を握りながらゆっくりと立ち上がった。
??「怪我はない?」
?「はい…あ、あの、助けて頂いてありがとうございます!」
??「いいのよ…怪我がなかったのなら良かったわ。」
ケン「あの、僕はケンと言います!
こっちは相棒のピカチュウです!
あの、あなたは…?」
ユリ「ユリよ。
そして、この子は私の相棒のギャラドスよ。
よろしくね、ケン君。」
ケン「ユリさん…はい、よろしくお願いします。」
2人はそう言って握手を交わした。
ユリ「それと、さっきの…ザシアンの事許してあげてね…?」
ケン「ザシアンと言うんですね、さっきのポケモン…。
ザシアンはあなたのポケモンなんですか?」
ユリ「いいえ…。でも、彼の事は知っているの。
彼はあなた達を危険な目に遭わせるつもりはなかったのよ…彼に悪気はなかったの、彼はただ、あなた達の力がどれほどのものか試したかっただけなのよ。」
ケン「僕達の力を試したかった…?
それはまたどうして……」
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