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ユリ「それはあなたがザシアンに選ばれたえいゆ…?「やっぱりここに来ていたんだな。」
ユリとケンが声がした方を見ると、そこには木に寄りかかって腕組みをしている1人の青年と、その傍らには青年のパートナーポケモンであろうジュラルドンがいるのが見受けられた。
?「この俺様に何も言わずに勝手にいなくなるなんていい度胸してるじゃねえか…なぁ、ユリ。」
ユリ「キバナ…私にはギャラドス達がついているから大丈夫よ。」
キバナ「それはそうかもしれねえな…だが、そういう問題じゃねえんだよ!」
と、青年はジュラルドンと共にユリのそばに来るとさらに続けて言った。
キバナ「お前がいなくなって俺がどんだけ心配したと思ってんだ!?お前が突然胸の発作が起きて道で倒れてやしねえかとか、はたまたワイルドエリアの中の知らないところに迷い込んでそこにいたダイマックスポケモンに襲われて大ピンチになって困ってねえかとか俺はそんな事ばっかり考えて気が気でなかったんだぞ!まったく、どれだけ俺に心配かけたら気が済むんだ?ガラルの龍姫さんよ!」
ユリ「そうね…ごめんなさい…。」
ケン「ガラルの龍姫…?どこかで聞いた事があるような…。それに、キバナって、その人、どこかで見た事があるような気がしていたら、こないだテレビでダンデさんと戦っていたナックルシティのジムリーダーだ!
じゃああなたがダンデさんのライバルって有名なキバナさんなんですね!
わあ、凄い!本物だあー!∥
会えて光栄です!∥」
キバナ「お、おう…それはどうも∥
ところで、お前は誰だ?どっかで見たような顔だが、でも、俺のファンにはいない顔だしな…。」
と、キバナは懐から取り出したスマホロトムにあるファンと一緒に写した自身の写真とケンを交互に見ながらそう言って首を傾げた。
ユリ「私の彼氏よ。」
ケン「えっ!?∥」
キバナ「何だって!?
ち、ちちち、ちょっと待て、お前って年下好きだったのかユリ!?そんなの聞いてねえぞ!
ってか、お前には俺がいるだろうがっ…!ケン「ええっ!キバナさんとユリさんて付き合ってるんですか!?」
キバナ「ああ、まあな。」
ユリ「キバナ、それは秘密にしようって約束したでしょ?」
ケン「え?どうしてですか?」
ユリ「キバナはけっこう女の子達に人気があってね、キバナのファンクラブを作ってる子達だっているの。その子達の応援がキバナの強さの源でもあるだろうし、何より、その子達を傷つけたら悪いでしょう?それに、キバナ自身人気が下がったりしたらショックだろうし、そういった事もあって周りにはその事は黙っている事に決めたのよ。だから、ケン君もこの事は内密にね?」
ケン「そうなんですか…分かりました。」
キバナ「だから、人気が上がろうが下がろうが俺は別に平気だし、構わねえって言ってるだろ?」
ユリ「でも、私、あなたの重荷になりたくないし…キバナ「なに言ってんだ!俺はお前の事重荷だなんてこれまで一度も思った事ないぞ!
ってか、ユリ、お前の体冷えきってるじゃねえか…!
いつも言ってるだろ、お前、体弱いんだからあんまり無理すんなって…もうちっと自分の体をいたわってやれよ。」
キバナはそう言って自分が着ていた上着をユリの肩にかけた。
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