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ケン「ユリさん、大丈夫ですか…?」
ユリ「…ありがとう、ケン君。
大丈夫、いつもの事よ……
でも、キバナの言う通り、確かに寒くなって来たし、そろそろナックルシティに帰った方が良いかもしれないわね…ザシアンにも会えた事だし…。
でも、帰る前にいつものようにお墓参りしていきたいの…ザシアンに、私達と会ってくれたお礼も言いたいし。
ね、いいでしょう?キバナ…。」
キバナ「ったく、しょうがねえな…そんな上目遣いで頼まれたら断るに断りきれねえじゃねえか∥
数時間だけだぞ?」
ユリ「ありがとう、キバナ…大好き。」
ユリはそう言ってキバナの頬にそっとキスをすると、ガラルの英雄の墓の前に行き、胸の前に十字架を描いて誓うと、やがて両手を組んで祈りを捧げた…。
一方のキバナは照れたようにポリポリと頭を掻きながら、
キバナ「ったく、かなわねえな…∥」
ケン「ラブラブですね…」
キバナ「まあな…だが、実際ガラルの龍姫さんが見てるのはあっち(英雄)の方なんだよな…。それは分かっているんだ…それに、ユリに言われたんだ、あなたには私よりもっと良い人がいるだろうって…だが、俺はどうしても彼女の事を諦められねえし、離れたくねえんだよ…と言うのも、小さい頃に約束したんだ、ユリの事は俺がずっと守ってやるって。その頃からユリは俺にとって大事な宝物なんだよ。何があっても宝を守るのがドラゴンの役目だ、だから、それと同じように俺も何があってもあいつを守る。それはこれからも同じだ。たとえ、あいつの気持ちがどこにあろうとも、な…。」
ケン「そうなんですか…!
素敵ですね、キバナさんカッコ良いです!」
キバナ「ハハ、そうか!ありがとうな、ケン、嬉しいよ。」
ケン「ふふ、だって本当にそう思いましたから。それにしても、ガラルの龍姫か……やっぱりどこかで聞いた事があるような気がするんだよなぁ…どこだっけ?……あっ、思い出した!」
キバナ「ん?
何を思い出したんだ?ケン。」
ケン「前にダンデさんが言ってたんです!キバナさん、あなたと同じドラゴンタイプの使い手でダンデさんと同じぐらいの実力を持つ女の人がいるっ
て!その人がみんなにガラルの龍姫って呼ばれている人なんだって!
まさか、そのガラルの龍姫がユリさんだったなんて…!
それに、ザシアンもユリさんの事、姫って呼んでたし、こんな森の奥にいるザシアンがその事を知っているぐらいユリさんて有名な人なんですね
ね!凄いなぁ!」
キバナ「まあな。
ってか、それ本当か?ケン。ザシアンがユリを姫って呼んでたって…」
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