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「体の相性ってあるよね、やっぱりさ」
そう言い残して玲奈は俺の前から
去っていった。
そんなに下手だったか?
それとも早かった?
ー ダメだよ、清也・・・
そんなこと言ってるうちは
彼女が出来てもまた同じこと繰り返しちゃうよ…
何なんだよ?
相性…体の相性ってさ。
玲奈、お前はこれまで
どんだけの男と寝てきたんだ?
わかったようなこと言ってるけど
ただ単に俺じゃ満足できなかったって
ことだろ?
それとも俺に何か足りないものでも?
いや、そんなはずはない
その証拠に玲奈はベッドの上では
あんなにも激しかったじゃないか…
もう、どうでもいいや
しばらく1人で気ままに過ごすことにしよう
プレゼント何にしようか、なんて悩まず
週末も祝祭日もスケジュールを気にすることなく
そう、自由きままに…
そう強がってはみたものの
玲奈と別れて数ヶ月が過ぎると
さすがに少し身も心も寂しくなってきた。
かと言ってすぐに彼女が出来るほど
俺に甲斐性があるはずもなく
退屈に過ごす毎日の中で
ある日の仕事終わりのこと
「藤谷さん、ちょっといいです?」
後輩の内藤が声をかけてきた。
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