プロローグ 荒廃した世界

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プロローグ 荒廃した世界

85億2905年。 人類が資源を酷使したため、 地球上の資源が完全に枯渇し、 地球上の温度が急上昇した。 その温度に耐えることができず、 地球上の全生命体は絶滅した。 全生命体が死滅した地球はどんどん荒廃していった。 あれから何度か雨が降り、 風が吹き、 地球上の温度は、 全生命体が絶命する前とほぼ変わらなくなった。 今や地球上には、誰もいない。 なにもいない。 大海にも、大地にも、大空にも、 空には鳥一匹すら飛んでいない。 夜には、鈴虫一匹すら鳴いてない。 夏には、せみ一匹の鳴く音すら聞こえない。 住宅地では、犬の吠える声も、ノラ猫の鳴く声も、子供たちの騒ぐ声も、全然聞こえない。 都会に来たって、誰もいない。 交差点も誰一人歩いていない。 人々の騒ぐ声も、車の走る音も、車のクラクションの音も、全然聞こえない。 こんな世界でただ叫んだって、 帰ってくるのは、虚しいこだまだけ。 これが、この荒廃した世界が、 誰もいなくなった空っぽの世界が、 人類が選んだ選択の『答え』であった。 それから何回も、何十回も、何百回も、 何千回も、何万回も、何億回も、 春と夏と秋と冬を、空っぽの地球は繰り返して…… そして15億2752年後……… 地球のどこかで、カプセルが開いた。 プロローグ 荒廃した世界 end
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