神様どうかお願い

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僕は、 小学生の頃からいじめられっ子だった。 理由は、 背が低いことと、 色白で女みたいだから・・・ 「やーい、女男ーお前ホントに男かよー。」 体育の時間に足を引っかけられたり、 国語の時間、 僕が朗読すると、 「きこえませーん」と意地悪をしたり、 教科書を隠されたりするのは常にあって。 僕はどんどん自分の中に逃げ込んでいった。 それが益々、 彼らの嗜虐心を煽るってことを分かりもしないで・・・ 中学に進むと、 剣道部の部室で僕を裸にして暴力を浴びるようにもなっていた。 性的な事では無く、 女のような僕の身体を晒して、 殴る蹴るなどの暴行を受けた。 一番イヤなのは、 全裸にされたことだ。 「へー、女みたいなのに、こいつ、ちゃんとついてるぜ。」 「気持ち悪いんだよ!!」 「男が好きなんだろ、この変態!!」 などと、 言葉責めにされ、 服を隠された。 僕が、 自分に自信が持てなくて、 言われるがままになっていたことが、 更にイジメをエスカレートさせていた。 僕のことを守ってくれる親、という存在は、 居なかった。 母一人子一人で、 母は、夜の仕事に就いていて、 僕のことなど、 気にも留めてくれなかった。 そんな僕のたった一人の味方が、 幼馴染みの石垣陵くんだった。 彼は、 僕と保育園で仲良くなった、 唯一の友達だった。 いじめられている僕を見ると、 すぐに駆けつけて守ってくれた。
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