第一章 最悪の金曜日~やけ酒と過ちの一夜

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 「本気だよ。本気じゃ駄目なの?」  もし受けてくれたら……自分は、こんなイケメンが抱きたいと思うような女だと健司に言ってやりたい。抱いてくれたらだけど……  「もう冗談じゃ済まさないよ」  冬夜は半分怒った声で、彼女の脇に手を入れて立たせた。片手で彼女を支えて、もう片方の手で弥生(みお)のキャリーを押した。彼女は抵抗しなかった。  本当に抱いてくれるなら、冬夜が弥生をどう考えていても構わなかった。
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