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勇矢といて安心だからか、人が大勢いるから大丈夫と感じたのか、紗彩は注文した品物を完食した。
空腹が解消されると気分が上昇する。食事は大事だと、今さらのように紗彩は実感した。
「それじゃ、ドライブしようか。行きたいところある?」
食事の前も同じことを訊かれた。紗彩は今度は答えた。
「どこってほどではないんですけど、綺麗な海が見たいです。気分転換に」
聞いた勇矢は笑顔で了承すると、紗彩と一緒に駐車場に向かった。
「適当に走るね。夕食も一緒にしない?」
どんな店に連れていかれるかと思うと、かなり不安だけど、別の不安が消えるからいいのかもしれない。
少なくても良一のことは忘れていられそうだ。
「いいですね。あまり高級でない店がいいですけど……」
遠慮がちに言うと、勇矢はハンドルを握ったまま笑いだした。
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