夢のなかで

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夢のなかで

 今日は南よりの西。砂嵐が優しくなった市場のなかでスパイスの香りに鼻をやられながら紙とペンを持っていた。目の前には一人の女性がいてスープを食べている。美味しそうな豆のスープだ。湯気が上がって熱そうだと思って、紙に綴った。 「また―――。―は、どこか―――」  その女性が豆のスープをくれた。お腹が空いてそうに見えたのかもしれないが、受け取ったのはそういうことだからだ。空かない腹にスープを流し込む。味はよくわからないが温かいと思った。立ち上がって女性に別れを告げた。  少しばかり歩くとカプセルホテルのような建物があり、ない好奇心がそこに向かった。部屋がたくさんあって顔も知らない人に案内されたところは部屋。テレビが1台あってカラフルな布が部屋を装飾している。扉が閉まったが鍵穴などないのでただ閉まっただけだ。  途端に部屋が暗くなって装飾の布が左右に別れて露になった壁にはアンティーク模様が施されていた。テレビが明るくなると好きな曲が流れてきたがそれは今脳内で勝手に流れている曲だから。  とりあえずソファに腰かけてその続きを待った。ここから出たいと思った。
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