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また少し歩くとテーマパークみたいな所に迷い混んだ。止まっているような観覧車に並ぶ暇人を眺めたらピエロの野外ショーを見た。すごいと思ったけど何がすごいのはわからない。とりあえず風船だけ貰って風船を貰えなかった欲しそうな子どもにあげてその場を離れた。
人ゴミのなかじゃ紙が盗まれちまいそうだ。と思った気がする。
また少し歩くと路地裏に着いてしまったらしいのでそのまま路地裏を歩くことにした。お腹を空かせた猫に挨拶をして、すれ違う人の顔を無視して歩いていくと大きな通りが見えた。このまま直進するか、路地裏を徘徊するか飯を強請る猫を足元にしながら考えていた。
赤い風が吹いて吹いて吹いて、声が聞こえた気がした。ついでに会ったことのありそうな人が笑いかけた。
『おかえり』
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