結婚式って、泣いちゃうものなの?

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結婚式って、泣いちゃうものなの?

 仙人も()まないような高い、高い山の上、三本足の気味の悪い()()て小屋があって、くるくる回りながら少し空中に浮いている。朝夕は寒いから(かまど)で火を()いているけれど、森の中で遊んだ子供が迷い込んだとしても、火に()べたり、食べようとしたりしないよ。  (つばさ)の生えた仲睦(なかむつ)まじい風変わりな親娘(おやこ)が、朝ご飯や夕ご飯を作っているだけだからね。とても料理好きのグルメで、気がいいから、機嫌がよければ、子供たちと一緒に食べて、キャッチボールをして、遊ぶかも知れない。もしも子供が……迷い込めばの話だけれど。 「呼んでもないのに朝っぱらから何の用? 葉っぱの手紙? はしゃがない、お前たち」  パパの使いは三本足の(からす)か、金色の(とび)だ。流石に大き過ぎて(はと)みたいに指に乗らない。大抵は、パパの背広の肩パッドの上に乗る。両肩に乗ったら『鳥使(とりつか)い』みたいで面白い。  パパってコメディアンみたいなんだもの。金髪のスパゲッティみたいな天然パーマは、手入れしないと湿気の多い日には広がって、鳥の巣にも見えなくもない風変わりな髪型。日本にいた時の適当(テキトー)偽名(ぎめい)雨宮巣茂々(あまみや すもも)だ。 「どうも、(きつね)さんからお手紙みたいだね?」 「……狐さんはなんて? 可愛いお手紙ね」
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