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俺の親友多喜の妻、梨帆ちゃん。
彼女は幼稚な女の子。
梨帆ちゃんが3人目の子を妊娠中のとき、ちょうど入院してたからお見舞いに行ってみた。
「梨帆ちゃ~ん!元気~?」
「わわ!守さん!わざわざ来てくれたんですか~」
「まぁね~」
「嬉しいです~」
「えへへ」
「暇でしかたなかったんですよ~!守さんが来てくれて助かりますっ!」
「あはは」
俺はおもちゃかなんかかと思われてんのかよ…。
「梨帆は最近、体調いいです!」
そんな話、誰もしてないんだけど。振った覚えもない。
「梨帆、お料理教室に通えって言われたんですけど…」
「ふーん」
「やっぱりまだいいや~」
自分で解決した。誰と話してるつもりなんだ?
「ねぇ、今日は多喜ちゃんはいないの?」
「バイトです。朝は新聞配達、昼は保育園の事務、夜は塾の先生やってまぁす!」
「へぇ」
多喜ちゃんについては詳しいな。
「ねぇ梨帆ちゃん」
「はい?」
「多喜ちゃんって、かっこいい?」
「うーん?そうだなぁ~。頼れる人です」
「え?かっこいいか聞いてんだよ?」
「あ、はぁ~い。たまにはかっこいいですよ」
「へぇ…どこが?」
「やだぁ~守さんってばぁ~」
のろけてんのか?
何より…美人で年下の梨帆ちゃんを虜にする多喜って、ハンパなくむかつく。俺よりブサイクなくせにさぁ。
ま、おつむが悪い梨帆ちゃんは俺はパスだけど。だって、会話が成り立たねぇ~し?イライラする。
ってことは、多喜はバカな子が好きなのかな?
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