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高校時代ろくに会話もしなかった茜と普通に話せている、それだけで舞い上がった。
俺にとって茜は初恋なのかもしれない。三十路でこんな気持ちになるなんて、初恋を拗らせまくってるな、俺・・・。
セックスももちろんしたいけど、茜と並んで歩いてみたい、できるなら手を繋いでみたい、叶うなら寄りかかって来て欲しい。欲望には果てがない。
買い物に託けて、茜を外へ連れ出す。
長期間引き篭っていたという茜は不安そうに俺の服の裾を掴んだ。その姿がただただ愛おしくて、思わず抱き締めたくなった。
でも我慢。
電話で佐藤さんが上手く繋げてくれたけど、担当チェンジを要請していたところを見ると、茜はαの俺に警戒しているはず。
12年越しの再会を無駄にする事だけは避けなきゃな。
我慢・・・
なんて言葉は、茜の発情でどこかへ行ってしまう。
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