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脳ミソを溶かす甘ったるい匂いと熱っぽい瞳、白を薄紅に染めていく肌。
茜の顬から顎に向かって伝い落ちる汗を舐めたい。温度を上げて汗ばむ首筋に吸い付きたい。邪魔な服を剥ぎ取って、全てを暴いてやりたい。
一刻も早く二人きりになりたい。
そして、茜を、犯す。
・・・犯す、犯したい。犯す、犯す・・・
それだけしか考えられなくなってくる。
同じだ。卒業式の日と同じ。
違うのは、あの日 躊躇ったことを、俺はしようとしている。
犯して項を噛んで番にしてしまえば、茜は俺無しじゃ生きられなくなる。例えこいつが俺を嫌おうが憎もうが、体は俺しか求めなくなる。
本能に支配されていく中で、心が嫌だと駄々を捏ねる。茜に愛されたい、と。
歩けないほどに弱った茜を背負うと、本能に逆らおうとする僅かな心までもが崩れそうになった。
それでもどうにかマンションへ戻り、茜をバスルームに閉じ込めΩのフェロモンを遮断する。
「ねえ あやき、欲しい・・・。頼むから、抱いて・・・」
冷静になろうとしている俺を嘲笑うかのような、ドア一枚向こうからの茜の誘惑。
抱きたいよ!こっちだって抱かせてくれって思ってんだよ!あーもう!
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