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「あの、・・・綾木・・・」
行き場の無いイライラとムラムラを茜のパンツにぶつける俺の背後で、遠慮がちな声がする。
「なに?」
「あ、えっと・・・パンツ、とか 洗わせてしまって、すまない」
「いいよ、別に。俺にも責任はあるし、気にすんな」
振り返ると、真っ赤な顔で恥ずかしそうに組んだ手をモジモジさせている茜。
ねえ!! そーゆーの反則だから!!
パンツ手洗いされて、そんな可愛い反応する三十路男いる!?
あーもう好き。
高校の時よりも、もっともっと茜を好きになってる。会えない時間が愛を育てると言うのは嘘じゃないらしい。
あの頃は知らなかった茜がひとつずつ顔を出して来て、俺に気を許してるんだという優越感も「好き」に拍車をかける。
「い、いくらそれが綾木の仕事でも、友だちに、精子付きのパンツを洗ってもらうのは・・・やっぱり申し訳なくて・・・その、・・・は、は、恥ずかしいし」
あくまでも、友だち、か。
でもな、茜。友人には「男らしく抱け」や「孕んでもいい」なんてこと言わないんだぞ、普通。
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