2783人が本棚に入れています
本棚に追加
αとΩには、魂で惹かれ合う『運命の番』といわれる相手が存在するらしい。しかし、絶対的に数の違いがあるαとΩにそれぞれ運命の番が存在するとなると、Ωには複数の運命の相手がいる事になる。そんなのは『運命』なんて言えないんじゃないだろうか。
俺はそんなものは信じない。
が、弟の葵はそれに出逢ったと言っていた。ネットアイドルのえれふぁんもそんな事を・・・
まさか、俺の運命の番は・・・綾木?
そう考えれば辻褄が合わないことも無い。
発情期間外の突然のヒートは、綾木と再会してからの出来事だった。
そして今、あの時以上の性欲に支配されている身体。そもそも こんなにも誰かを欲しいと思ったのは初めてだ。
綾木と再会してからの俺は、はっきり言って変だ。
あれだけ女性と恋愛したいと思っていたのに、今この瞬間に欲しいと思うのは綾木だけだ。
どうしてだ。答えがあるなら教えて欲しい。
「綾木と、俺は・・・運命の番・・・?」
「茜がそう思うなら、・・・きっとそうだよ」
そう、なのか?
最初のコメントを投稿しよう!