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「茜・・・っ、あか、ね・・・」
「ひぁ・・・っ、あ、あ゙っっ」
何度も名前を呼ばれ、悦に浸る間もなく責め立てられ、壊れた蛇口のように白濁が漏れる。
荒らげた息遣いが首元にかかる。
本能で感じた。綾木に噛まれるんだ、と。
けれど仰向けになっていることで項を差し出せず、綾木の歯は僧帽筋の上にくい込む。
「んぁ・・・っ、あ──・・・ぁ」
皮膚を薄く突き破られ、痛みを超えて熱を持つ首元。
遠くなりそうな意識は、込み上げる快楽へと何度も引き戻される。
それは綾木が達するまで繰り返され、彼の白濁が腹上に吐き出された頃、指一本動かすことも困難なほどの快感と疲労から逃れるように、ようやく俺は目を閉じた。
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