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たっぷりと時間をかけて瞼を上げると、白の天井と薄いグレーの壁紙。
リビングの床で落ちてしまった俺を、綾木がベッドまで運んでくれたのだと気付く。
「茜、・・・大丈夫か?」
耳の傍で綾木の声がして、視界の端に綾木の心配そうな顔が映る。
「・・・いたのか。俺は大丈夫だ。そんな事より、地べたに座るその癖を直せ。αらしくし・・・ぅえほっ、ケホッ」
声が掠れて咳き込む俺。
「水、飲む?」
「ん。・・・んん?」
起き上がろうとしたが、腰が痛くて体に力が入らない。尻も痛いし脚も痛い。どうしたことだ。
「引きこもりの運動不足が祟ったんじゃねーの?あれくらいで情けないな~茜は」
「あれくらい、だと!? 初体験であんなにイかされて喘がされて、快感で何度も気を失いそうになった!死ぬかと思ったんだぞ!それをぅぷっ」
恨み言を綾木の唇で塞がれ、咥内に流れ込んで来た水と一緒に無理矢理飲み込まされる。
「要するにめちゃくちゃ気持ち良かった、って事だろ? トロトロになってる茜、可愛くて堪んなかった」
満足そうに笑顔になる綾木。
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