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「ここも可愛い」
「ああっ……」
快感で勃ち上がっている茎の先端を撫でられる。とろりとした腺液が玉川の美しい指先を濡らして、その生々しさに息が止まった。
「ピクピクしてる。気持ちいい?」
「うっ」
「色がいつもより濃いね」
一番敏感なところを親指の腹で擦られて、膝から崩れそうになる。吐精口が淫らに開くのが分かった。亀頭を親指で潰されて声が洩れそうになり、唇を噛み締めながら腰を動かした。
もっと強く握って欲しい、玉川の手で達きたい。
でも、その倍くらい中が感じる。
――あ、もう、いきそう……。
自重で玉川の雄が食い込み、訳が分からなくなる。
卑猥なリズムが二人を一つにしていく。
もう何も考えられない。
背中に汗が滲み、眩暈を覚えた。
「春馬の顔……エロい。凄い上手」
「あっ……んっ、ああっ……気持ちいい……」
「綺麗……体がピンクで……俺もやばい」
「このまま達きたい」
「いいよ、春馬」
甘い声と官能的な匂い。
ホテルの部屋中に二人の欲望が満ちていた。
欲望だけじゃない。
愛と優しさも。
――嬉しい。
幸せで……。
恥ずかしさも消えて、ただ一つの快感に没頭する。必死で腰を使った。
絶頂が波のように迫り、体が反り返った。
涙がこぼれる。
何度も好きだと呟いて射精した。
「あ……春馬……」
体の奥に玉川の熱を感じる。快感で内壁が小刻みに収斂する。
玉川を締めつけ、涙をこぼし、お互いの快楽を絡ませながら長い吐精が続いた。
汗の匂いと精液の青い匂いが混ざる。
「はぁっ……はっ……はぁっ」
「こっちにおいで」
「ん……」
玉川に導かれて上半身を倒す。
「好きです」
「俺も」
抱き締めながら優しく背中を撫でられる。
お互いの汗にまみれながらただ幸福の中にいた。
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