とこしえの中でこそ

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 授業終了を告げる鐘が鳴ると、教室内の人だかりは外に吸い込まれるように、どんどんと頭数を減らしていく。  混雑を避けるべく、ゆっくりと荷物を整理しながら遅めに席を立った。開けられた教室の扉から、かすかな冷気が入り込んでくる。  教室から外へ出る途中、教授がせっせと消しているホワイトボートの文字にちらっと視線を遣った。今日は、宗教的な観点から、人の魂に関する講義を行っていたようだ。  数多の文字が並列している中で、赤い文字で書かれた「輪廻転生」という文字がひと際目立って見えた。  前世や生まれ変わりといった言葉に人々はよく興味を惹かれる。だからこそ現代でも、前世占いだとか、前世診断といったものが人気なのだろう。  確かに、一昔前ならば実際に占いの館めいた場所に行かなければそれは不可能だっただろうが、現代ではインターネット上でも簡単に繋がれるうえに、診断などもできてしまうのだから、流行る理由も理解できなくはない。  大抵の場合、それらは娯楽程度に作られているものが多いが、中には信頼性の高いものも存在するようだ。しかし、知り合いに言われて何度かやってみたものの、残念ながらそれらも基本あてになるものではなかった。
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