第2話 仕事として

3/19
前へ
/271ページ
次へ
五十嵐颯。この子はオレの1つ年上で、イトコ関係 双子の妹たちの面倒をオレと親達が仕事の間よく見てくれたものだ 今でも仲はいい。 「最近さらに人気なってんねー、理人」 「颯こそ、今年こそ留年しないでよね」 「そこ関係ないでしょ!?」 関係大ありだよ。君1年留年してるんだよ? 頭が悪いわけでもないのに「何してんのこのバカ息子!」と颯の母親が怒り狂っていたあの日を思い出す。大半は見た目が原因してるんだろうけど。 さっきもらったファンの子からのお菓子やプレゼントを勝手に開封しては 1人きゃっきゃ騒ぐ颯。 「そういえば、ミクちゃんとカコ君がすごい怒ってたよ」 「2人に会ったの?」 「昨日理人が仕事行っちゃった後、2人が下校してる所を見つけて話しかけにいった」 へぇ。てか、なんで怒ってたの? 「理人に伝言しといてって頼まれたから言うね。『クリスマスにまで仕事入れてる奴なんてお兄ちゃんじゃない』だって」 あぁぁぁぁぁぁ………。 完全にやらかしたよ、それ。
/271ページ

最初のコメントを投稿しよう!

25人が本棚に入れています
本棚に追加