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きっと。いや、絶対。私はあなたに追いつくことはないでしょう。そして、私があなたと手をつなぐ未来は存在しないのです。誰かが言っていました。未来は無数にあって、その時々の選択によって行き着く先は変わるのだと。でも、どんなに道筋を変えて時を進めようと、あなたと私が一緒に過ごす未来は現れてはくれない。私も想像できない。
それでも、たまに妄想してみました。ゼロに近い想像力を駆使して。あなたと並んで歩く自分の姿を。
あなたが私に笑いかける。私もあなたの目を見る。「眩しくて、直視できない」というと、あなたはまた笑ってくれる。横に並んで歩くと、触れそうで触れない手。その手が触れあった時、妄想の世界は終わりを告げます。背景が真っ白になり、私もあなたも、そして周りのものもすべてが消えてしまう。
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