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この一週間の間ずっとカメラについての本を読み続けた。しかもこの本、たぶん姉ちゃんのカメラマンの私物だろうな。勝手によかったのかな?
撮影を見ながら真剣に読んだ。我ながらびっくりだ。ちなみに、カメラの種類、構え方や撮影方法の手順は完璧に覚えてしまっていた。
自分がここまで熱中するなんて思ってもみなかった…。
かなり貴重な一週間を過ごした。
このことがきっかけで、カメラマンに本気でなりたくなった。
中学生になってからというもの、更に俺はカメラについて勉強した。
…ついでに料理も。
頭はわりとよかったから、勉強には差し支えなかった。
中学3年のとき、姉ちゃんの会社のカメラマンをちょうど募集していたから、ダメもとで受けてみた。
希望者は10人ぐらいいたのに社長は俺を選んだ。
こうして俺はカメラマンになったのだ。
もちろん、高校も大学にも通った。
奄美から東京通いは大変だったが、体力に自信のあった俺は無事卒業できた。
あの一週間を過ごさせてくれたこと、今でも姉ちゃんには感謝してる。
普段はウザいけどね。
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