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ending
マクドナルドの店内に曽我と藪はいた。
煙草を吸いながらためをつく。
「遅いな」
曽我は言った。
「待つしかないだろ、短気は命を縮めるぞ」
藪は言った。
「それはホラー映画のルールだ」
「そうか?ルールがあてにならないなんてルールもあるくらいだ」
藪は煙草を咥えると火をつける。
つられて曽我も煙草を咥えた。
オーナーと村上と倉田が来る。
「曽我さん、藪さんありがとうございました」
曽我は足元に置いてあったトランク2つを三人の方へやった。
「誰も知らない場所で映画館をやれよ」
曽我は言った。
「最期のチャンスだからな」
藪が言った。
オーナーと倉田と村上はうなずく。トランクを持って去っていく。
「さぁて、俺たちも」
「そろそろ、な」
咥えていた煙草に火をつけると立ち上がり出口へ向かって歩き出す。
「映画ならノリの言いエンディング曲が流れるところだな」
曽我は言った。
「スタッフロールの後にオマケがある映画もあるからな、最後の最後まで席は立たない方がいい」
藪が言った。
二人は扉を開ける。
煙草の煙がくゆる。
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