聞き手

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聞き手

「前から気になってたんですけど」 『ん?』 「人の話聞かれること多いじゃないですか。皆といても聞いてるとこしか見ないというか。自分のこと話されてるとこ 見たことないというか。」 『あー基本聞き手だね』 「それはわかるんですよなんとなく。話しやすいというかなんというか」 『言われるなーそれ』 「そうなりたいんですが、どうやれば」 『んーそもそも俺はさ自分は最低で、最下級な人間だと思ってるのよ。だからどんな話でも自分よりはって思うわけ。 まあたまには俺よりもひどいし、つらいなって思うこともあるけど でもまあ今もそうだけどさ、お前は話したいから俺を呼び出したわけじゃん。 こんな人間でも頼ってくれるっていうか、捌け口にでも使ってくれるのはありがたいのよ。 じゃあ何をしてあげれるかって的確なアドバイスするより、聞くのが一番じゃん。 間違ってれば否定するし アドバイス出来ることがあるならするけど そんなの一番最後で良いんだよ とりあえずなんかつっかえてるものを吐き出せるまで聞いてやらなきゃ 意味なんてないしね だからほら、俺さ話の途中で割り込むことないだろ んなこと続けてたらこうなった』
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