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第8話 亜弥が不良に絡まれる
東郷四郎は……亜弥から頬にキスをされて、
幸せな気持ちに成っている。
[亜弥ちゃん! 俺は 君を護る!]
東郷は意気込んだ。
そんな時に亜弥は下校途中に不良達に拉致された。
ヒロシから簡単な護身術は学んでいたのだが、男2人の力には敵わなかった。
「なあに……大人しくしてれば手荒なマネはしないさ。」
不良の2人も強引に亜弥を傷付けようとしている訳では無いようだ。
「とうだ……俺と付き合わないか?」
2人組のうちの1人は亜弥に惚れているらしい。
「それなら…… ゴメンナサイだよ。 他に好きな人がいるからね。」
「そうか…… まあ想定内だけどな。 どうだ、しばらくお試しで付き合ってみないか?」
「イヤだと……言ったら?」
「そうだな…… 面目を潰されたって事で、そいつをヤっちまうかな……。 それに俺を好きに成るまで亜弥は解放出来ないよな。」
亜弥は名前を出しては いないが、どうしたものかと……苦悩してしまう。
「なあ亜弥……俺は、お前の事が好きなんだ。 恥を掻かかせないでくれ。」
「私をムリヤリ拉致した時点でアウトだと思うんだ。 そんな事をする人を好きに成れないでしょう?」
「じゃあ、どうすれば良いんだ? コッチが教えて欲しいよ。」
「とにかく、こんな風に拉致している状態は反則でしょ。 もっとフェアにアプローチするので無きゃ、言いたい事を聞くのも無理だよ。」
「そうか……方法が無いなら無理矢理 奪うしか無いな。」
「もし……私の身体を無理矢理 奪ったとしても、私の心は奪え無いからね……。 それは、どう仕様も無い。 女の心はアンタが思ってるように簡単じゃ無いんだよ。」
亜弥は不良の2人組と対峙している。
その時、急に地響きがして軍用ヘリコプターが着陸してきた!
兵士達は、あっという間に不良の2人組を制圧して亜弥を助け出した。
「亜弥ちゃん、大丈夫か! ケガとかしてないか!?」
声を掛けてきたのは東郷四郎、財力にモノを言わせて揃えた軍のヘリコプターと軍人だ。
「ええ……大丈夫よ、東郷さん 助けてくれて、ありがとう。 恩に切るわ。」
「いやいや礼には及ばないよ。 大事な人を窮地から救いだすのは紳士として当然な事さ。」
亜弥は東郷に綺麗な笑顔を見せた。
東郷は、その笑みだけで赤面してしまう。
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